表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩*あなたと*

かなしみの果実

作者: a i o

アプリコットの香りのまま

さよならなんて言わないで

アマレットソーダみたいに

後をひく甘さのまま

いなくなるなんて言わないで

ライムの色した月明かり

声を絞って

使い古した愛の言葉で

いとも簡単に生まれ変わる私を笑って


無花果のように柔らかな私を

余すとこなくたいらげて

まるであなたのものだと

その血管を巡る旅に出たい

泣きながら食べた柘榴

戻れないことが悲しいんじゃない

今ひと時あなたを旅して

そっと冷たい背骨を抱きしめた


またね、なんて笑うと

檸檬のように切なくなるから

今夜は引き止める手になって

赤らんだ林檎のような私を

潔くもいで

熟れ時を過ぎればいらないなんて

実らない種になり朽ち果てて行く前に

なにひとつ残さず

私になんてしないまま

あなたの中で眠らせてください






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ