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今回のコメント
・平光先生と書こうとして平光先輩と書いてしまう罠。
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教室に戻るとホームルームはとっく終わっていた。なんとか一時限目には間に合ったけど、授業なんて上の空だった。この授業が終わって休憩時間に滝川先輩へ誤解を解こうと思っていた。本当に思っていた……
だけど気づいたら四時限目が終わろうとしている。どうして休み時間に行かなかったんだ。お昼休みになったら行こう。時間が長い方がじっくり話もできるだろう……
「甲斐斗~、今日は部活行くから。また今度あのカフェに行こ」
「あ、ああ……」
放課後になっていた。でも、大丈夫だ。滝川先輩がいつものように来るはずだ……
「草弥。俺、日直でそろそろ教室閉めたいんだけど」
「え? ああ、ゴメン……」
結局、滝川先輩は来なかった。僕は完全に見捨てられたらしい。だったらいいじゃないか。自分から部室に行けば。二人は部室にいるだろうし……
鞄を床に置くと、僕はゲーム機の電源を入れていた。なにやってんだ僕は。こんな日に限ってサクサクとゲームは進んでいく。次第に頭が真っ白になる。ゲーム画面に対する反射神経だけが研ぎ澄まされる。
もう寝ます。