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8/29 5:35

今日のコメント。


どうでもいいこと~

・今日、アマゾンで頼んだCDとBDが届く~

そしてあの本も届く! 楽しみ~


「るろうに剣心 追憶編」の切なさはガチ。

「ゲームシナリオのためのSF事典」のお手軽さは手抜きっ!


********************************



「来たか」

 滝川先輩の呟きと共に高月先輩が扉を正面に僕の前に立った。にわかに辺りの緊張感が増した。同時に木造の扉は大きな音を立てて開いた。

「はろーっ! 我愛しの生徒どもよ! 元気にしてた~?」

 入り口に立っている人物は野球のキャッチャーが使うようなマスクにプロテクターを着けて仁王立ちだ。高月先輩と滝川先輩は微動だにしない。明らかにおかしいだろ。

「んもうっ、折角盛り上げようとわかりやすい格好してきたのにぃ」

 妙に色っぽい声を上げながら、キャッチャー姿の人物はプロテクターを外していく。すると現れたのは着物姿の大人の女性だった。

 ソバージュのかかった少し茶髪気味の髪、リムが細めの眼鏡をかけて、口はだらしなく開いているけど、眼光は鋭い。間違いなく、僕はこの女性を知っていた。

 生物の平光ひらこうはかり先生だ。輪転高校は自由な校風だが、着物を着て登校する教師はこの人ぐらいだ。校長が注意しても意に介さない、肝が据わっているのか、空気読まないのかよくわからない人物である。しかし、生徒の人気はあるようで、よく廊下で生徒と談笑している姿を見てギョッとすることがある。

「あらあら。今日から草弥君がいるんだ。これは頼もしいわね、高月ちゃん」

「……さあ。どうですかね。今日でお別れかもしれないし」

「もうっ、高月ちゃんは悲観的だなぁ。この前のプールイベントでは良い結果がでたんでしょ?」

「お陰さまで。焼け石に水程度にはなりましたよ」

 高月先輩は表情はこちらから窺えない。だけど肩に力が入っていることだけは確かだった。とは言え、僕は状況がまったく読めない。

「草弥君がポカーンとしてるわねぇ。私これでも日記部の顧問してるのね~。だから入部届けは私に出して欲しかったなぁ~」

「えっ。そうなんですか。すいません」

「素直ねぇ。そこのお二人さんも見習ったら?」

 平光先生の言葉に滝川先輩と高月先輩は矢継ぎ早に答える。

「ちっ、言ってろ」

「見習ったところで勝てるわけではないですから」

「もう、すぐに勝ち負けにこだわるぅ~。勝ち負けなんてどうでもいいの。楽しい思い出ができればそれでいいでしょ?」

 先輩二人は答えない。自然に沈黙ができる。平光先生は俯いて少し下にずれた眼鏡を指で元に戻す。口許はあいからずだらしなく開いている……と思った瞬間、口が大きく歪んだ。

「ぱんぱかぱ~ん! 早速ですが新人歓迎、小テストの時間で~すっ!」

 はい? 小テストですと? 入部テストなんてあるの? 今度は僕が状況を読めず、だらしなく口を開く番だった。反対に先輩二人はなにか身構えるような体勢を取った。





つーことで、今回はここまで。

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