2/26 5:15 『永遠なるもの』
今回のコメント。
駄目じゃ。完全にドライブいくタイミングをなくしている。
でも、今日はまあまあストレスフリーでやっているので、いいや。
書いてて楽しいし。
その分勢いなので、話の整合性があわな……(自主規制)
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「じゃあ、早速一つ目の願いを叶えて」
デブリは頷いて、自らに手を当てようとした。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
木崎は近寄ろうとするが私が遮った。
「私の願いをかなえるんだよね? ねぇ? そうでしょ? 私のことが好きなら、叶えてよ!」
最初は懇願するような優しい声だったけど、最後は絶叫になっていた。
「叶えろよ、緑川っ! 赤石君の気持ちをコントロールさせてよ!」
「おい、どういうことだよ……デブリの悪事を止める事が目的じゃなかったのかよ」
木崎の動きが固まったまま動かない。いつのまにか赤石が背後に迫っていたことに気づかなかったのだ。「違うの、違うの」と弁解する木崎に赤石は驚きを隠せない。
「だから言ったのに。どっちも馬鹿だわ」
木崎と赤石がもめている間にも、デブリは手を当てて言葉をかけた。
「メリークリスマス。本当の姿に戻っておくれ」
暖かい光が、デブリの手から放たれる。私は目を細め見つめる。眩しいけど、それは気持ちが光に包み込まれて癒されるような色だった。
光が収まると、目の前には今朝までのデブリの姿があった。自分を僻んで脇役と称した姿。だけど、今は自信を持って、なんだか誇らしげだ。
「良かった。やっぱりアンタ、ちょいブサイクぐらいが丁度いいよ」
デブリは頭をかいて照れていた。私は笑いそうになった。
「はぁ? 馬鹿じゃないの!」
大声がこの場を緊張させる。デブリと私の表情も一瞬固まった。
私はゆっくりと振り返る。目の前には笑顔の原型をほとんど保っていない、木崎の歪んだ表情があった。
「大木も緑川もここまで馬鹿だったとは……呆れた」
「……そうね馬鹿かもね」
「わかってるの? 私を含めて、自分の不幸せをひっくり返すチャンスだったのよ。馬鹿どもが!」
不幸を引っくり返すね……確かに馬鹿だわ。私はいつも自分を不幸だと思っていた大馬鹿だった。でも、馬鹿だからわかったの。遠回りしたからこそ掴み取れた、本当に大切な人や思い出。私自身はこの出来事に感謝したいぐらいなのよ。
そう思ったら自然と私は木崎に対して笑いかけてた。お決まりの笑顔じゃない。ぎこちないかもしれない。だけど、本当に笑いたいと思って見せた表情。
私なり宣戦布告。
「私からチャンスを奪っておいて、そんな顔するな……」
木崎が私の顔を見て、歯を食いしばった。場の空気が一気に彼女へ集まっていくような迫力を感じる。
緊張が私達を包んだ。
一瞬の静寂。
――と爆発。
「この話が通じない馬鹿者が!」
私の視界の端から何かが飛び込んでくる。反応しようとした瞬間、頬に強烈な衝撃が突き抜けた。乾いた音。私は体勢を崩す。よろめく。なんとか足を踏ん張らせた。
私の視線の先には手を振りきった木崎の姿があった。目元に尋常ではない力を込めて私を見下ろしている。憎悪を一身に受けた私は彼女に平手打ちをくらわされたことを理解した。
次回は1~2時間後。(100%)
きっとできるよねこれ。