2/26 2:18 『永遠なるもの』
今回のコメント。
くそっ、前回の日付を間違えた!
1/26→2/26になります。(って、さっき直したけど)
ざっと最後まで書いた文章に色々付け足したりしてここに載せている最中なのですが、こういう作業ってどれ位書けているか良くわからないんですよね。
数行しか書いていないのに、一時間経ったり。
こういうときは時間がすぐ過ぎる。
どうでもいいときは長いのに。
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「はぁ? 友達?」
一瞬眉間に縦のシワが入る。初めて木崎表情に変化があった。だけどすぐにさっきまでの薄笑いが戻る。本当に通じないのか、言葉には表れてこない。
「くだらない。他人に頼らなきゃ自信がもてないの?」
「私の友達の悪口を言えば、許さない」
「なに熱くなってんの?」
なんとでも言えばいい。木崎が私の心や過去を否定するような言葉を投げつけたとしても、私は負けない。アンタにはない素敵な人たちや思い出が沢山あるんだから。
だから問いかける。写し鏡のような彼女に。
「木崎には大切な人はいないの?」
「……黙れ。他人のお陰で生きてるみたいな事言わないで、この偽善者が」
木崎の笑っている口がわずかに震えているような気がする。思い出しているのだろうか、自分の過去を。また私と黙ったままの睨み合いが続く。私達は決め手を欠いたままでいた。
しばらくして木崎が「もういい」と言い放つ。私から視線を外すと、緑川へ呼びかけた。
「緑川君。大木さんに言ってあげて。私とアナタは子供のころからずっと交流があったことを。大切な人は誰かを教えてあげて」
少し声が高くて優しい声。デブリは私のチョップを受けてしゃがんだまま、木崎を見上げていた。
「あの……僕は……」
デブリは言葉を詰まらせたまま、何もいえなかった。眩しそうに見上げてはいるが、明らかにさっきの私達のやりとりを見て、困惑しているようだ。
すると木崎は足を揺らし始める。かなりイライラしているようだ。デブリの言葉を待てない。
「緑川君、私はアナタを信じているのよ。早く言って」
木崎を見上げたまま唇を振るわせるデブリ。私になんとなくわかった。おそらくデブリは、なんらかの結論がついているのだ。だけど伝えられない。そんな思いが伝わった。
だからというわけじゃないけど、私はあらためて二人の間に割って入った。木崎が私を睨みつける。
「確かに二人の付き合いは私よりも長いかもしれない。だけど、たった数日だったけど、デブリと過ごした日々は、今思い返せば素敵な日々だった」
「たった数日で何がわかるの? 私の数年間と一緒にしないで!」
「違う。誰にも分らない、デブリとの時間だもの。私にとっては宝物なんだよ。悩んだこともあったけど、色々考えるきっかけをくれた。感謝の気持ちだったら、アンタには負けないぐらいにある。素敵な数日間を馬鹿にされたくない」
「感謝の気持ち? なにそれ? ますます偽善者ね」
「じゃあ木崎、アンタはデブリにどれぐらいの事をしてあげたって言うの?」
「どれぐらい? そんなの緑川に聞けばわかるでしょ」
デブリを睨みつける木崎。デブリは視線を反らさず、木崎を見つめている。悲しいものを見つめるような瞳だった。
「私は木崎に聞いているの。それとも自分では言えない?」
木崎は自分では答えず、口元を歪ませた笑い顔を崩さない。
私にはわかる。笑い顔が崩せないのは誤魔化している証拠。確実に木崎には私の言葉が届いている。畳み掛けるなら今だ。
私はしゃがんだままこっちを伺ってたデブリの襟首を引っ張り立ち上がらせる。
「デブリ。私の願いをいうよ」
次回は1~2時間後。(100%)
再び高確率。