2/24 4:00 『永遠なるもの』(録筆)
今回のコメント
11月12月に比べて1月2月は文章量書けてます。
自分が目標としている数字をすでに2月はこの段階で超えました。
1月は29日ぐらいだったので、この結果に満足しています。
が、最終目標はまだまだ先なので、精進したいと思います。
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私たちはタクシーを降りると、人影へと向って歩き出す。やがて人影の姿がハッキリとする。人数は二人。ヘルメットに防弾チョッキ、迷彩服のようなものを着ている。テレビでしか見たことのない姿だった。
私は場違いなところに来たなという怖さと木崎の計画は本当だったのだという実感がわいてくる。懐中電灯を不躾に照らしてきて、私たちに話しかけてきた。
「大木さんと……緑川さんですね?」
手には手配書のような紙を持っていた。もう、面は割れているってわけね。私の名前を先に言ったってことは、緑川の変化後の姿が分からなかったのかもしれない。
さて、どう返事をしよう。とはいえ、こんな場所に単独で来て、誤魔化せるはずもない。タクシーはもう引き返したし。私達は頷くことにした。
「木崎さんにお二人を通すよう言われています。さぁ、どうぞ」
意外に話はあっさりと進んだようだ。私達は二人に先導されて、金網の門をくぐった。
私のイメージでは木崎本人と、すぐに直接やりとりができるものだと思っていたので、ちょっと面食らった。緑川の顔を伺うと、頬を軽く痙攣させながら、ロボットのような動きで歩いている。私が軽く背中を叩くと、小さな悲鳴を上げて飛び上がった。
山道を結構な時間歩いた。あと五分歩いて辿り着かなかったら文句言ってやろうと思っていた矢先、曲がり角を曲がったところで急に視界が開けた。
煌々と複数の明かりが周りを照らしていた。車が数百台は止められそうな敷地にコンテナトラックが数十台ずらりと並んでいた。
「なにこれ……」
「わからない。だけど木崎さんの仕業だって言うのはわかる」
私達を先導してくれた二人は道を引き返して行った。ぽつんと残される。いつまでもこうしていられないので、私たちは敷地内にゆっくりと入っていく。
するとコンテナトラックから二人の人影が近づいてくるのが見えた。
今度は男女二人組みだとわかる。私達は立ち止まった。
「アンタのボスがお迎えにきたわよ」
前を向いたきり私の言葉に反応できないデブリ。私だって前に釘付けだった。会社社長と雑誌記者の二人連れが、声が聞こえるほどに近くなった。
「いらっしゃい。待ってたよ」
口を歪ませながら、不敵に笑った木崎の姿が目の前にあった。
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