2/20 23:27 『永遠なるもの』
今回のコメント
今日のごはん!
焼きそば
以上。(少なっ!)
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私とデブリは外でタクシーを待っていた。赤石から送られてきた地図の中心点が県外の山奥だったからだ。自衛隊の演習場近くなのが少し気になったが、とにかく行けるところまで行くことにした。
最初は無言だったデブリが私を何度も横目で見ているのが視界に入る。正直、ウザかったけど、時間もないので話を聞くことにした。
「大木さん。現場に着いたら大した事は話ができないと思うから……」
どう考えても湿っぽい話をするつもりだ。私の眉間は自然とシワが寄っていく。
「本当に大木さんのおかげで、僕は色々と勇気を持てることができました」
「はぁ? アンタなんて小心者のままよ。睨んだだけですぐ視線を逸らすし」
「そうだね……僕は小心者だ」
「はぁ? 自分で脇役になれたって言ったじゃない。しかも今日は、アンタが主役なんだよ」
「大木さん、どっちなの?」
「しるか、自分で決めろ」
自分で言っててもわけがわからないのよ。とにかくこういう話はしたくないってこと。そんな気持ちがわからないから……わからないから……
「本当に今までありがとう」
気がつけばデブリは深々と頭を下げていた。私は思わず彼のおでこに向けてアッパーカットをおみまいする。拳が見事おでこを捉え、デブリは頭を上げる。両手をおでこに当て、涙目で私を睨みつける。
「なっ、なにするんだよ」
「そっちこそ何で今生の別れみたいなこと言ってるんだよ」
「だって……本当のことだから。僕が希望通り木崎さんと行動を共にすれば、ここからいなくなるんだ。そして君の願いをかなえたとしても、怪物の姿じゃあ、もう暮らせないし、意識すらないだろうから……」
どの道、こうやって二人で行動するのもこれで最後。嫌な宣告を受けたものだ。何か言わないと……私の胸のモヤモヤが喉からでかかった。
しかしちょうど、タクシーが迎えに来て私はタイミングを失った。
更新は1~2時間後。(100%)
100%と言うことは~