2/20 6:45 『永遠なるもの』
今回のコメント。
自分でもこれ書きながら「ずさんだなぁ」って思ってますから!
でも、書き進めますから!
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再びデブリの部屋に戻った私達。会話もなく、二人でソファに座ったままだった。私はデブリを横目で見る。彼の顔はすっかり変わっていた。
頬の肉は垂れ、深い皺が顔中を刻み、頭髪も白くなっている。この現実を目の当たりにして、私はやはり願い事を叶えるリスクの怖さを知った。これで私の願いを叶えたらコイツはどうなってしまうのだろうか。
「大木さん……」
デブリの声が私に届く。声にハリがなく、全体的な機能が衰えているのが分った。
「このあとの事なんだけど……」
真実ちゃんに会う前、デブリに私は木崎について考えがあると言った。
「そうだね。今から木崎のところへ乗り込もうと思うの」
「無理だよ、永遠なる場所は木崎さんしか知らないんだから。もう木崎さんとは連絡取れないと思うし……」
「あぁ、それなら大丈夫」
私は携帯電話を取り出し、昨日登録したばかりの番号へ電話をかけた。相手は数コールの後、電話に出た。私は手短に用件を伝える。すると、また返事をすると返答があった。
私が電話をしている間、デブリは不安そうな視線を私に向ける。
「もう少し待って。行くべき場所が分るから」
数分後、私の元へメールが届いた。さっきの電話で自分のメアドを伝えておいたのだ。添付ファイルにはGPSで割り出した地図が表示されていた。
「行くよ」
「ちゃんと説明してよ!」
「簡単に説明するよ。昨日私は赤石と会ったのは話したよね」
「うん……まさか!」
鈍感なデブリにもようやくわかったらしい。私は片目をつむって、説明を始めた。
「木崎が赤石を連れて行く気があるんだったら、お望みの場所にいるかもしれないって思ってさ」
「でも、よく電話に出られたね」
「私に言われてもねぇ。きっと惚れた弱みとアンタに裏切られたショックで、気が回らないんじゃない?」
「……ずさんだね」
「それだけアンタ達に気を許してるってことじゃないの?」
私の言葉にデブリは反論できずに、俯いた。木崎に罪悪感でも抱いているんだろうか。そんな姿を見ていたら、私はイライラしてきた。
「ていっ!」
「痛いっ!」
チョップをくらわせて、デブリを悶絶させた。さすがに老体へのダメージは深刻なのか、床をゆっくり転がった。
「今からやる事に比べたら、そんな痛みたいしたことないわ」
「んなこといわれても……」
「木崎ともう一度対決するんだから」
とりあえず今回はここまで。