2/15 4:00 『永遠なるもの』(録筆)
今回のコメント。
もうここで力尽きてしまう……
かならずや、明日続きを書……zzz
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木崎の表情は笑顔のままだ。同窓会の時より表情が固い気がする。記憶を取り戻したのと何か関係があるのかもしれない。それにしてもやたら攻撃的な口調だ。これが本来の木崎なのかもしれない。
「逃げるわけないでしょ。そこが私の部屋なんだから」
私は肩幅に足を開き、腕組みをして、木崎を見据えた。
すると木崎は小さく息を吐いた後、話を続けた。
「そろそろ返してもらおうかと思って」
「何のこと?」
「緑川君の事よ。彼の力が必要なの」
あっけらかんと言ってみせる。私にはもう話が通じていると思っているのだろうか。それとも緑川から話を聞いた事を知っているの? 木崎は私の反応に構わず話を進めた。
「赤石君が私を止めるかもしれないから、緑川の力で彼の気持ちを変えてもらおうと思ったの」
全く話している言葉に迷いがない。緑川のことなんてちっとも考えていない、とでも言うの? それに緑川の事だったら……
「何で私にいちいち言いに来る」
「だって、緑川に聞いたら、小さな女の子とアナタに叶えるって言うから。そんなの彼らしくない。きっとアナタの入れ知恵があったんじゃないかなって思ったの」
彼らしくないっていうのは、自分の言う事を聞かないのが変だとでも言いたいのか。私は自然に拳を握っていた。一瞬視線を下ろして私の拳を見た木崎はさらに言葉を続ける。
「真実って子の願いは……私の昔を思い出させるから叶えてあげたい。でも、アナタは……別にいでしょ?」
私が怒鳴らなかったのは、別に分からない事があったからだ。目的が赤石の心変わりであれば、木崎からしたら大した問題じゃないからだ。
「なぜ緑川にこだわる。全国に同じ能力を持った人間がいるんだろ?」
「じゃあ、貴方に一人都合してあげる。だから緑川を渡しなさい」
「ふざけないで」
「そんな怖い顔をしないでよ。緑川は元々私の為にクリームを使ったの。だったら最後まで責任を取るのは主犯者として当然じゃない?」
コイツ、主犯って……自覚あるのかよ。だったら私にも意地がある。この際、緑川の意見は無視することにした。
「はぁ? だったら余計に譲れない。緑川はアンタのおもちゃじゃないから」
すると、木崎から作り物の笑顔のまま「チッ」という舌打ちが聞こえてきた。足を震わせている。怖いわけではない、イライラしているようだ。
今日はここまで。