2/14 5:00 『永遠なるもの』(録筆)
今回のコメント。
真夜中に「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」を聴いて、一緒に「わっしょい!」って叫んでたのはどこのどいつだ!
ここのリープだ!
あのね、これでも初期よりだいぶ変更されたんですよ、「サンタ計画」。
二転三転して今のありさまだよ!
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「アンタはそれでいいの?」
「木崎さんが笑ってくれればそれでいい」
好きな人が笑えばそれでいい。どこかで聞いた言葉だった。
一人は真美ちゃんもう一人は……私。
馬鹿だ。私たちは本当に馬鹿だ。
緑川は私が無言でいると話を進めた。
「プロタイプのクリームを使えば、五回は願いが叶えられる。だから仲井戸から盗み出した。本当はすぐに返すつもりだったんだ。同窓会のどさくさにまぎれて返すつもりで……」
と言って私を伺う。
「その時、私にぶつかったってわけ?」
「うん……」
考えてみれば同窓会にも来てなかったし、料亭を出てすぐにぶつかったのだから、きっと宴会が良い感じで盛り上がった頃を見計らっていたんだ。なんだか急に申し訳なくなってきた。
「私、緑川の邪魔をして……」
「とんでもない! むしろ感謝しているよ。倉庫に行った時だって、大木さんがいたから『自分がしっかりしないと』って思えて対応できた」
「はぁ? 倉庫? ……倉庫で何を企んでいたの?」
すると、緑川は急にそわそわしだした。やましい事があるらしい。
私が追求するとあっさり白状しだした。
「お陰で記者さんを元の姿に戻すこともできたし、木崎さんの記憶も戻してあげることができた。一人だったらきっと、ビビってなにもできなかったと思うよ」
あの時、そんなことしてたのか。だから、わざと木崎にぶつかったわけだ。私の顔が険しくなったのを見て、緑川は慌てて身振り手振りが大きくなる。
「それに真実ちゃんとの時もお礼を言ったよね。言葉をくれたのは大木さんだって」
感謝されてすごく嬉しいんだけど、素直に喜べない。なんで自殺更生プログラムの話は簡単にできて、この話はすぐできないんだ。
だけど、これで現状は理解できた。「サンタ計画」で明日大量の自殺志願者が怪物になる。恵まれない子供達は願いをかなえてもらい幸せになり、怪物達は木崎が知っているという『永遠なる場所』へ引き取られるという。
これが本当なら、私はどうすればいいのだろう。
次回更新は1時間後。(100%)
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