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2/5 2:56 『永遠なるもの』

今回のコメント。


この辺はキャラ同士の対話というよりは、自分同士の対話に近くなるよね。

弱気な自分と励ます自分みたいなね。


とりあえず、ドライブにも行きたいし、ご飯も食べたいので、現実逃避だ!



***********************************



「だから嫌なんだよ。いつもいつも脇役ばっかり……」


 私は込み上げる思いに段々耳が遠くなってくる。

 正確には心音が頭に響いているけど、緑川の声が聞こえてくる状態だ。


「主役をはれる人は皆ちゃんと人並みの生活を送ってる」


 我慢、我慢。緑川はただ愚痴りたいだけだから。きっとそう。


「好きな人もできて、両思いになったりしてるんだ。ただイケメンで主役だってだけで!」


 あーあーあー、聞こえない聞こえない。気にしない気にしない。


「脇役はね、ごく普通の幸せさえも掴む事ができないんだよ」


 ……駄目だ。やっぱり無理。私は強引に口を挟んだ。


「馬鹿じゃないの?」


 言ってしまった。だけどもう止まらない。

 緑川は目を細めたままで私を見る。なにこの反抗的な態度。


「映画やマンガがいつもイケメンが主人公とは限らないでしょ。イケメンと主役は関係ないんだよ!」


 私が言い切ると、しばらく無言でこっちを見つめてくる。言い返す気満々の表情だ。そして予想通り緑川は小さくため息をついたあと、返答した。


「勇気づけてくれているのかもしれないけど、そんなこと言ったところで僕が主役になれないのは変わらないよ」

「はぁ? 誰がアンタを勇気づけてるですって? 馬鹿じゃねえの? 調子に乗るな! これは暴言だよ」


 完全に私は我慢できなくなってしまった。客観的に「私、怒ってる」と思う自分がいる反面、勢いのまま言葉をぶつけようとする自分がいた。


「脇役、脇役って言うけど、アンタは何か努力したの? 主役になれる努力したの? いぶし銀の役者になれるように努力したのかって聞いてるんだよ」

「努力したってなれる可能性はないよ……」

「勝手に決めるな。それは相手が決める事だ。つーか、あんた脇役でもなんでもないわ。エキストラだよ。台詞もない通行人程度なんだよ!」


 言い切ってしまった……

 よく見たら緑川が涙目だった。さらに震える唇で抵抗を試みる。


「……知ってるよそんなこと」


 そんな目で私を見ないでよ。本当は私だって知ってるんだから。言えば言うほどどんどん落ち込む緑川に苛立ちを覚えてくる。いや、自分に苛立っているんだろう。


 ああ……こういうの嫌だ。全部自分に返ってくるから。



休憩だ! 休憩!

いつまでかは明記しない。

気絶するかもしれないから!(気絶予告?)

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