2/4 21:50 『永遠なるもの』
今回のコメント。
不老不死で日本といえば、今回の話のような伝説が必ず出ますよね。
だから出してみました!(出したがり?)
上記とは関係ないですが。
色々主人公が言い訳がましいのは書きながら作者が疑問に思っているからです。
完全にキャラクターとの対話になっておりま~す!
***********************************
「実際は数百年生き延びた人間の細胞から作られたんだ」
「はぁ?」
八百比丘尼の不老不死伝説とかそういう人のこと? 伝説上の人でしょ?
あまりにも荒唐無稽な話なので私は口を開けたまま、ぽかんとしていた。
「信じられないと思うけど……」
「ああ、もういい。あんなもの見せられて信じないわけにはいかないでしょ」
見たものだけを信じるのは危険だけど、あくまでも緑川の隠そうとする態度が信憑性を確かなものとした。
「信じてくれるの?」
再び犬喜び顔になった。私はなんだか見ていられなくなってそっぽを向いた。
「しつこい。だけど、アンタも副作用はあるようね。ブサイクになった」
「……老化が進んだと言ってくれるかな? 人の願いを叶えるごとに、僕は老いに向かっているんだ」
「じゃあ、簡単に使っちゃいけない力でしょ? 後何回ぐらいできるの?」
老いに向うって事は自分の生命削っているのと同義じゃない。緑川は特に考える様子もなく淡々と答えた。
「おそらく後二回が限界かな?」
「簡単に言ったわね。すごく重要な事なのに……」
すると緑川は眉を寄せて困った表情を浮かべて「ははは」と笑う。
「何故簡単に告白したか。それは今から言う事に関係するよ。真実ちゃんのこと覚えてる?」
正直、今まで忘れてた。確か、公園のベンチに一人いる女の子だよね。
「彼女のサンタになるって言ったでしょ?」
「……本気なの? 貴重な一回でしょ?」
「だから捧げたいんだ。僕が小さい頃、救えなかった女の子へのせめてもの償いをしたいんだ」
次回更新は1~2時間後(64%)
さぁ、順調にテンションが下がってまいりました!