2/3 1:16 『永遠なるもの』
今回のコメント。
この小説なかで出てくるモンスターは僕の中で、賃貸のCMで出てくるスーモ見たいな感じです。あれをもっと汚らしくしたイメージ?
(分かりにくい説明。っていうか、誰に聞いてる?)
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ぴたん、ぴたん。私の思考停止を動かしたのはモンスターだった。赤石と木崎に向かって歩き出していた。
「赤石君っ !どうしよう!」
モンスターが二人に近づくと、木崎は叫んで、赤石の背中に隠れる。そして赤石がかばうように前に出た。私は自然と下唇をかみ締める。
あの二人、いつの間にあんな関係に……
「よかった。あの二人は会えたんだな」
三田が前で呟く。一体なんだっていうの? 私は自然と睨みつけるように前を見た。すると三田が振り返った。
「じゃあ、僕達ももうすぐ立ち去る時間だよ」
『二回信じられないことが起こる』といった二回目がここに来たらしい。私は驚きのあまり声がなかなかでなかった。やっと搾り出した言葉は一言だけ。
「……あなた誰?」
振り返った三田の顔はさっきまで見ていた彼ではなかった。彫りの深かった顔もどこか平坦になり。さらに鼻が低くなって、ぱっちりとした瞳も一重に近い。イケメンだったはずなのにまったくの別人になっていた。
三田は私の表情の変化に気づいたらしい。慌てて顔を隠すが、私の疑問はもうなくならない。何か言いたいけど、言葉が出てこない。私が戸惑っていると、赤石君の大声が倉庫中に響いた。
「うわあああぁっ!」
視線が彼らに移る。モンスターが襲いながらも懸命に走りよっていく途中だった。
「きゃああああっ!」
続いて赤石にしがみ付きながら叫ぶ木崎が目に入る。私はただ見ていることしかできなかった。
今日はここまで。