表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
404/539

2/2 1:58 『永遠なるもの』

今回のコメント。


ホントの倉庫のラックはとんでもなく高くて、商品が落ちてきて、人の頭に当たったら、タダではすみません。つーか死にます。

それ以前に上のものは個別では置きませんけどね。



***********************************



 枯れた咆哮は哀れではあったけど、私には生に執着する生命の凄みを感じて、足元が揺らいだ。崩れ落ちそうになる私の肩を彼が掴んでくれたお陰で、姿勢を保つことが出来た。


「急いで!」


 私が「何を?」聞くまでに、体が引っ張られた。気がつけば、モンスターが荒い呼吸を繰り返しながら、そのまま突っ込んできたのだ。


 間一髪で私は黒い塊をすり抜ける。モンスターはそのまま商品ラックへぶつかっていった。ラックが大きくゆれ、商品が上から落ちて、商品がぶつかり、モンスターは倒れてしまった。その後も数個商品が上から被さった。


 私が何も出来ずに見つめていると、彼はモンスターへ近づき商品をどかし始めた。


「樅山さん大丈夫? 助けて欲しいのは分かるけど、走ってこられても受け止められないよ。今、何とかしてあげるから」


 倒れたモンスターは小さく手足を動かし、じたばたしているように見えた。今、冷静に観ると、だんだんマリモに手足が生えてジタバタしているように見えてきた。


 突っ込んでくるスピードのなさや、ぶつかった後のリアクション、なにより彼が全然怖がってないし、樅山さんとか言っている。もしかしたら恐れる存在ではないのかもしれない。


 怖くない怖くない。これは人間だ、と自分に言い聞かせて、彼がどかした商品を丁寧に積みなおした。


 すると彼が振り向いて私に「ありがとう」と礼を言われた。こうなってくると平常心が戻ってきた。彼はモンスターの体をなでながら独り言のように言った。


「使い方も知らずに行使するから……体は大事にしないと」


 私に離れるように言うと、彼はモンスターにてをかざした。





今日はここまでということで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ