1/31 1:20 『永遠なるもの』
今回のコメント。
今日のごはん!
おでん
ごはん
うん、シンプル!
以上!
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「急ごう。約束の時間はもうすぐだから」
倉庫へ歩きだした彼に私は急いで付いていった。
倉庫の出入り口に設置してあるカードリーダにカードを通すと、警備会社のランプが消えた。鍵で入り口を開けると簡単に入ることができた。こんなに簡単に入れるものなのだろうか?
「ここは普段早朝から午前中しか使われないから誰もいないんだよ」
説明されれば納得するけど、誰もいない倉庫はなんだか不気味だ。倉庫内は数メートル大のラックのなかにダンボールが山積みにされている。
ダンボールには「美容クリーム 美ニューアル」と書かれてあった。私が不思議そうに見ていると、彼が近づいてきた。
「これはうちの商品で、美容クリームだよ。肌艶がすごく良くなるんだ。南米で発見された魚の……」
「そんな説明はいいから。今から何が行われるか説明して」
彼の説明をどこかで聞いた気がしたけど、今は考えないことにした。それよりも彼がどんな危ない橋を渡ろうとしているかが気になった。
「言っても信じてもらえないから」
「もう、聞き飽きたからそれ」
すると彼は顎に手をあてて考え出した。なかなかイライラさせる男だなと思いつつ、私は彼の答えを待った。少ししてようやく踏ん切りがついたのか、一つ頷いて話し始めた。
「これから大木さんは信じられないものを二回見ることになる」
「信じられないもの? 何だろう。モンスターとか?」
冗談で言ったつもりだけど、彼は表情を固まらせた。あまりにも明らかに表情が変わったので、私は笑うに笑えなかった。どこまで本気なのか分からない。
「大木さん、一回目は……」
彼は顔を固まらせたまま私の腕を掴んで引き寄せた。急なできごとに私は手で突っぱねたけど、近づくで引っ張られる。私は勢いよく彼に近づいて、背後に回る形になった。
「ちょっと、乱暴にどうい――」
振り返って彼に注意しようとした瞬間、彼越しに信じられない光景を目にする。
第一印象は毛むくじゃらの塊。私は思わず口に手をあてて、悲鳴をこらえた。
塊はどうやら生き物のようだ。腕が不自然に曲がっている。足もその形をとどめていない。全身に体毛が覆っているため、黒くて大きい塊に見えた。体毛から飛び出したむき出しの目玉が私たちを見つめている。
今日はここまでです。