1/27 19:38 『永遠なるもの』
今回のコメント。
この辺りの女子のやりとりが全然わからん!
想像でしかかけない。(別にいいけど)
三月に向けてこれでは良くないなぁ。
……少し腹が減った。
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「大木さん、今職を探してるんでしょ?」なんて言われても、
「うん。やっぱり日本の企業はまだ女性には厳しいね。今度は外資系への転職目指しているんだけど」とか言うと「凄いね~」とか言って大抵は黙ってしまう。
そんな時にお化粧やファッションの話、状況によっては子育てや軽い恋の話なんかすると、すぐに話が移ってしまう。後、私はニコニコしながら相手の話を聞くだけ。
こんな状況なのに周りからすると会話が弾んでいる気がするらしく、自然に人が集まった。時折、男の子が話しに参加したりして、盛り上がる。だけどどこか女子同士がけん制しているようにも思える。なんだかこのプライドのぶつかり合い、懐かしいな。
とはいえ、私はこの状況に満足した。自分の力はまだ衰えていない。表情なんて分からなくても、笑顔でいれば大抵のことは解決する。私の気持とは別に。目の前の会話が薄い膜の向こう側の世界に思えて、冷めた気持になった。
なんだかこの会話を繰り返して同窓会は終りそうだな。なにかを期待していた私が馬鹿だったななんて思う。
でも、これは普通なのだ。明日からまた部屋に居る生活がまっているのか。私は笑顔になりながら下を向いた。
その瞬間、隣から大笑いする声が聞こえた。
声のするほうへ顔を向けると私達と同じ大きさの女子が輪になっている。まぁ、昔から色々なグループに分かれていたし、クラス内のヒエラルキーもあるので、女子が別の場所で固まっていても不思議じゃない。でも、本当に楽しそうに笑うので、気になって思わず覗き込んでしまった。
輪の中には一人の女性が座っていた。
少し茶色がかった襟首でそろえたボブ。明るい色を使ったスーツとパンツ。襟が大きく開いた白のブラウス。すごく着慣れていた。数ヶ月前の私を見ているようだ。誰だろう。あんな子クラスに居たかなぁ……と私が記憶の隅を手繰っていると、彼女を呼ぶ声が聞こえた。
「ねぇ、木崎さん……」
――木崎? 名前を聞いた瞬間、花が咲き開くかのように記憶がぱっと浮かんできた。
あのいつもヘラヘラ笑っていた、薄気味悪い子。なにより私の天敵だった木崎由貴だなんて。私の視線は彼女に釘付けになった。
するとしばらくして彼女も私の視線に気づいたらしく、コチラに顔を向けた。二十年ぶりに私達は視線がぶつかった。
彼女は瞬間的にニッコリ微笑んだ。あの時よりもずっと柔らかい表情で。
私は由実曰く『貼りついた笑顔』しかできなかった。
ちょっち球形……じゃなくて休憩。
数時間後に帰還する。
それまでアディオス!
(執筆ハイになってるので気になさらず)