1/17 23:50 『永遠なるもの』
今回のコメント。
電話で捲くし立てられると、ついついわざとゆっくり話してしまいます。
こっちのペースを変えてしまうと、振り回されるからなんですけど。
だけど今回の話みたいに、急かされると多少は焦るだろうなぁ、小心者だから。
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「赤石君、一応確認だけど……」
木崎は少し真面目な表情で赤石を見た。
「どこに行ったらいいか当てはあるの?」
「えっと……」
赤石は曖昧な笑みを浮かべるしかなかった。木崎は小さく息を吐いた。
「呆れた。さっき勢い良く建物から出てきたのは何だったの?」
詰問口調の木崎に、赤石は戸惑いながら下を向いた。先生に怒られているような気分になったのだ。
「いても立ってもいられなくて……」
「要するに無鉄砲ってことね。まったく……昔から変わらないね。」
木崎はまるでモードが変わったようにテキパキと動き出した。ハンドバッグから携帯電話をとりだし、どこかへ電話をかけた。相手が出るまでに木崎は赤石に一言声をかける。
「じゃあ、私が確認するから」
赤石は曖昧に返事をして、木崎の行動を見つめていた。ただ突っ立ているのはなかなかどうして苦痛であった。携帯電話の相手が出た瞬間、木崎はまくし立てるように話し出した。
「私です。ちょっと調べて欲しいことがあるの。研究所に所属してる社員だとおもうんだけど……ええ。緑川という社員は今どこにいるか分かる? 社員にいなければバイトでいいから探してね。もし会社にいることが確認できなければ、携帯電話の番号を教えて頂戴……後から電話するんじゃ遅いの。今すぐ調べなさい。電話で確認すればすぐでしょう。こっちは急いでいるの……ええ……」
気のせいか愛らしかった瞳が少し釣りあがっているように見えた。テキパキとこなす姿を見て、無口だった昔との違いに驚く。
二十年の月日って言うのはここまで人を変えるのか……赤石はただ木崎の姿を見守るしかなかった。
更新は1~2時間後(60%)
低いぞ。
しかし、低いほうが案外更新確率高い気がするのは僕だけ?
(自分のことだろ)




