1/17 0:08 『永遠なるもの』
今回のコメント。
今日のご飯!
トマトソースのチキンパスタ
肉じゃが
以上!
もうね、これ、言いたい事がいっぱいあるのっ!
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赤石が警察へ連絡しなかったのは訳があった。
一つはこんな話をしても信用してくれないという理由。しかし、ここは信用してもらえるように事実を変えることもできる。人の命が懸かっているんだから、警官の一人は派遣してくれるだろう。だが、二つ目の理由によりそれは却下された。それは……
赤石のポケットが震える。正確には中に入っている携帯電話だ。携帯の画面を確認して、階段を下りながら赤石は電話に出た。すると耳障りのよい、女性の声が聞こえた。
「木崎です。今、会社の前に着いたよ」
二つ目の理由、それは木崎がこの事件に関係している可能性があるから。確か仲井戸は樅山が追っている件について「木崎はまだ知らない」と言っていた。ということは少なくとも知っていてもおかしくない様な位置にいるって言うことだ。
警察に駆け込んでしまえば、確実に迷惑がかかる、という考えが巡ったのだ。これは推測の域を出ないのだが、木崎が事件に関わってるかもしれないという疑問が過ぎった。
確かめなければいけない。だけど、確かめられない。できれば、先に自分が外にでてすれ違いでいて欲しかった。
玄関の外には木崎が立っていた。赤石はぎこちなく手を上げて、会社から出てくる。赤石の気持ちを知ってか知らずか、小さく手を振って微笑んでいた。
「なんだか待ち遠しくて少し早くきちゃったけど、大丈夫だった?」
「いや、俺も先に待っていようと思って今出ようと思ったところ」
赤石の姿を上から下へ顔をを動かすと、じとっとした視線を向けてくる。少し動揺しながら赤石は視線を外した。なんだか木崎相手だとやりにくさを感じていた。
「ふーん、そう。じゃあ、行こうか」
木崎はどこかへ向かおうとするので、あわてて赤石は静止した。
「ちょっと待った」
歩き出そうとした木崎が止まり、こちらへ振り返った。すこし首を傾ける。ちょっとした仕草に胸が締め付けられた。赤石はコホンッと咳払いをして両手を合わせた。
「ごめん、実は急用ができて行けなくなったんだ」
「どうしたの急に。だったら連絡してくれたらよかったのに
眉を八の字にして、残念そうな表情の木崎を見て、さらに胸が締め付けられた。
「さっき入った仕事なんだ……」
だが、樅山を先に探さなくてはいけない。木崎に確認するのはそれからでも遅くないだろう。というより木崎は樅山の件を本当に知らないのだろうか。
「ふうん……取材?」
気がつけば木崎は腕を組んで仁王立ちになっていた。完全に問い詰めるような体勢だ。赤石は視線を外して、答える。
「ん? まぁそんなところ。悪いな」
「じゃあ決まりね」
一瞬ホッとしたのもつかの間、木崎は赤石に近づき、腕を掴んだ。
「私も行く」
なんてことだ。
更新は1~2時間後(65%)
わりと低め。
週の始めなもので……という言い訳。