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1/6 1:05 『永遠なるもの』

今回のコメント。


今回書き方を変えたと書きましたが……

正解はコチラ!


じゃじゃーん!

一人称で書いた後、「オレ」と書いた部分を「赤石」に変えただけです。

そう、簡易三人称なのです!(威張って言うな)


だって……なんか書いてて、しんどくなってきたんだもん!

よし、言い聞かせるぞ!

今は勢い重視! 勢い重視!

書ききってから手直しだ!


と妙なポジティブシンキングを発揮してみた。

でも、割と波に乗って書けたからよしとしよう。

(手抜きだっていうのはわかってるよ……グスン)



***********************************



「ふざけるなっ! いつまでも夢みたいなこと言ってるんじゃねえよ!」


 仲井戸が次の言葉を告げようとした瞬間、宴会場中に響くような大声が邪魔をした。


 全員の視線が声の主に集まった。叫んだのは木崎の前で立っている女性だった。赤石には誰だか分からなかったが、周りの人が「大木、落ち着いて」という言葉をかけているのを聞いて思わず声をあげそうになった。


 第一の挫折相手もこの場にいたとに気づかなかったからだ。


 小学生の頃はショートカットで長身だったはずなのだが、今は黒髪で肩甲骨辺りまで伸びていて、前髪も目にかかるほど長い。背はあの頃から変わらないのだろう、既に赤石よりも小さかった。


「だって本当のことだから」


 大木の目の前にいた木崎が静まり返った宴会場で、ぽつりと答えた。やはり笑顔だった。瞳を細め、あの頃に近い表情。正座をして背筋が伸びた状態で大木に対峙している。


 木崎の言葉に大木は何か言いたげに頬を強張らせていた。しかし、すぐに我に返ったのか、周りを見渡した。そして赤石と視線がぶつかる。瞬間、赤石は大木の瞳が大きく開いたような気がした。そして、俯いたかと思うと、宴会場を逃げるように出て行った。


 少しの間だけ、騒ぎの余波で静かになったが、すぐにまた各々会話が始まる。赤石はずっと大木がでていった襖を見つめていた。


 やはり、気になるし、何があったのか聞いてみたい気がする。だが、足が動かないし、真剣に追いかけるまでには至らなかった。なぜなら、視線を机に戻す最中に木崎と目があったからだ。


 間違いなく木崎が赤石を見つめた瞬間だった。しっかりと相変らずの大きな瞳が捉え、やがて赤石に対して瞳を細め、ほほ笑む。赤石はといえば、ほほ笑み返すことも出来ず、微妙な表情を浮かべた。


 ゆっくりと木崎の唇が動く。それは声を出さなくても伝わる。


「こっちにおいで」


 と確かに告げていた。


 赤石は心臓が止まるかと思った。まさか、アホなと一蹴したような出来事が起こるとは考えられなかったからだ。


 完全に頭がボーッとしている。上手く思考ができない。お酒のせいもあるだろうが、夢見心地と言うやつだろう。


「おい、赤石!」


 腕を引っ張られ、ようやく赤石は現実に戻った。隣にはメガネ姿の仲井戸がいる。慌てて木崎を見るが、すでに視線は赤石になく、他の女性と話を始めていた。

 

幻だったのか。赤石は自分の頬を何度か叩いて、気を入れ直した。





次回更新は1~2時間後!(45%)

低っ!

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