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1/5 23:55 『永遠なるもの』

今回のコメント。


この更新まではキッチンでノートパソコンを開いて打ち込んでました。


イスがじっくり座れるような形じゃないので、腰が痛くなるような気がする。

(気がするだけかよ)


しかし、場所を変えながらやらないと、やる気が……

(嫌ならやめればいいのに……)

嫌じゃない!(カッコ書きに突っ込んでしまった……)



***********************************



 アホか。そんな事は絶対ない。自分から行動しない奴にはなにも降ってこない。これが赤石が二十年かかってわかった人生訓の一つでもあった。


「ななな、何を急に」だが実際は動揺している自分に少し落胆したりもする。

「……動揺しすぎぞお前」

「あはははは」


 酒が回ってきたかな。声が妙に大きくなっている。自覚はしているけど、どうしようもないな。赤石が頭をかいて誤魔化していると、仲井戸は急に身を乗り出して、低い声をさらに低くした。


「木崎というお楽しみは後で取っておくとして、お前に頼みごとがあるんだ」


 急に身を乗り出されたので赤石は少し仰け反ってしまった。仲井戸は負けじとさらに身を乗り出してくる。


「ちゃんと報酬は払う。だから頼む」


 よっぽど切羽詰っているのか、仲井戸の眉間にはシワが入り、力の篭った視線を赤石に向けていた。久しぶりに会ったクラスメートに真剣に頼みごとをするなんて……胡散臭い。


 赤石は警戒しながら、まずは事情だけ聞くことにした。この辺りは記者魂なのか知れない。とりあえず首を突っ込む。やばかったら……もっと突っ込む!


「なんの事だかさっぱりわからない。ちゃんと説明してくれ」

「そ、そうだな。すまない」


 仲井戸はゆっくりと元の姿勢に戻っていった。


「お前の雑誌なんて言ったっけ?」

「え? 知らないと思うけど……」

「いいから言えよ」


 廃刊寸前のオカルト雑誌なんて説明できないよ。相手は高価そうな服装の男だぞ。赤石がなかなか雑誌名を言えないでいると、食いかからんばかりに仲井戸が迫ってくる。


 歯を食いしばって、かなりいらだっているようだった。一体どうしたって言うんだ。赤石は戸惑ったが、観念した。


「『月刊ヌー』っていうんだ」


 すると仲井戸はいかり肩を緩めて、深く息を吐いた。

「やはり幸運の女神は裏切らなかった」なんて独り言を言った後、赤石をまじまじと見つめる。


「お前に頼みっていうのは……お前の編集部――」


「ふざけるなっ! いつまでも夢みたいなこと言ってるんじゃねえよ!」


 仲井戸が次の言葉を告げようとした瞬間、宴会場中に響くような大声が邪魔をした。



更新は1~2時間後(95%)

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