1/5 22:55 『永遠なるもの』
今回のコメント。
今日のごはん
カレーライス!
そう、今日はカレー曜日!
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「まぁ、二十年もすれば、人は変わるものだな」
仲井戸は手に持っていたグラスワインを一気に飲み干す。小学生のイメージしかない赤石には少し違和感があった。自分だって酒を飲んだりと大人の嗜みはしているにも関わらず、他人となるとすぐには受け入れられないものだ。
赤石はまた、少し離れた女子の集まりにチラリと目が行く。仲井戸はグラスを机に置くと、赤石の視線の先に目をやる。
赤石達が見ていたものは、二十年経った元クラスメイト、木崎由貴だった。長くて黒かった髪が、少し茶色がかった襟首でそろえたボブに変わっていた。服装は制服姿しか知らないからわからないが、明るい色を使った派手目の服装だった。
なにより驚いたのは、同窓会が始まってから一時間後には既に話の中心になっていたことと、笑顔が昔よりも表情豊かになっていた。大袈裟に声を上げて笑うこともあれば、含み笑いもしている。
完全に周りの男どもの視線を自然に集めていた。もちろん赤石も例外ではなかった。
「やっぱり気になるよな。彼女は魅力的だ」
仲井戸は目を伏せて、深く溜息をついた。
「本当に変わったな、木崎」
「……変わらないところもあるがな」
「どこが? 全然違うだろ」
仲井戸はビールのビンをもって、赤石に向けた。反射的に半分ほど飲み干し、コップを差し出す。音をたてて注がれるビールに意識が集中している時に仲井戸の言葉が飛び込んでくる。
「後で挨拶に言ったらどうだ? いじめてごめんなさいってさ」
自分の心を見透かされたようで一瞬動揺した。確かにさっきからきっかけを探していた。嫌な思い出かもしれないが、自分の事を覚えてくれてて、「赤石く~ん」なんて声かけてくれないかななんて思っていたとことだった。
更新は1~2時間後(95%)