12/1 22:52
今回のコメント
今日の夕食。
肉じゃが。
ごはん。
えびシュウマイ。
以上。
さぁ! 約束の夜が来た!(嘘)
珍しく短期のプロットかいてたら今日になったという言い訳。
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滝川先輩が人垣の外から御堂真理を睨みつける。しかし、一向に気づく様子が無い。いつもならすぐに人を掻き分けてでも進んでくるのに。
しばらくして僕たちも滝川先輩に追いついてしまった。
「ちっ。無視してやがる」
滝川先輩が毒づいて人を掻き分けようとしたので、僕は先輩の前に立ちふさがる。
「草弥、そこをどけ」
「いいじゃないですか。僕たちも始めましょうよ」
「夕実、なにもないのに言いがかりを付けるのは、良くないよ」
高月先輩にまで言われ、滝川先輩は仕方なく引き下がった。そして、選挙活動を美国陣営の真ん前で始めだした。どうしても因縁をつけたいらしい……
確かに正門前は一番人通りが多い。そして選挙まで後二日と迫った今、少しでも多くの人に顔を知ってもらわないといけない。僕たちは滝川先輩をなんとかなだめて、少し離れた下足場に近い場所で選挙活動を行った。
あっという間に朝の選挙活動時間が終わり、生徒はほとんど校舎へと入っていった。校庭に残ったのは僕たちと美国陣営のみ。彼らも帰り支度をして校舎へ向かって歩いてきた。
滝川先輩はこれ幸いと、軽く腕まくりして、御堂真理を待ち受けた。
しかし、御堂真理はこちらを見ることなく歩いていく。まるで見知らぬ人を避けるように。美国進だけがチラチラとこちらを伺っている。
とうとう一定の距離を置いて僕たちの前を通過した。さすがに滝川先輩は黙っていられなかったらしい。
「おい、無視って……逃げるのか!」
先輩の大声に美国陣営も気づいたらしく、歩みを止めてこちらを見つめてくる。彼らの表情に僕は少し驚いた。滝川先輩も言葉を詰まらせているようだ。
御堂真理は昨日のことで怯えているわけでも、いつものように怒っているわけでもなかった。ただただ不思議そうな顔をしてこちらをみているだけなのだ。本当に呼び止められた意味がわからないといった感じだ。
更新は1~2時間後!