表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
263/539

11/28 3:56

今回のコメント


やっと、更新!

寝たと思った?

残念! これから寝るところでした!(やっぱり寝るんかい)


やや苦戦気味。

だけど負けない。だって男の子だもん!(女の子も頑張れ)

なに、この文章稼ぎは。


気にしない、気にしない!

明日からもう少しまともに更新できますように……



***********************************



 震える拳を押さえながら僕は警告した。


「平光先生、俺が平静を保っていられる間に答えてくださいよ」


 しかし、平光先生はまったく動じることがない。僕に暴力を振るう気がない事がばれているのだろうか。何度目かに眼鏡を上げた先生は押し上げた指の間から僕を見つめた。


「すぐ熱くなるのは良いところでもあるけど~、悪い面にでるとロクなことがないね~」

「ふざけんなよ。こっちは自分の存在かけて話をしているんだ」


 すると先生は小さくため息をついた。


「まぁ。君次第だよ。今は存在してる人間だし、仮免だけど」

「不合格になったらやっぱり消えるんですか?」


 しまった。また丁寧語に戻ってしまった。僕の同様に気づいたのか、再び平光先生は笑顔に戻ってしまう。


「大丈夫、周りの人には留学行って帰ってこない馬鹿息子・娘になるだけだから」


 簡単に言った。なんでもないかのような口ぶりだった。だけど僕は足が震えるほど衝撃的な事実だ。僕等の生死が平光先生の思い通りになるってことと、存在自体も否定されたことになる。僕は折れそうになる気持をなんとか立て直そうとした。


「それは死ぬってことですよね?」


 平光先生は首をかしげた。僕はなにも変なことを言っていないはずだ。


「じゃあ教えてよ。死んでしまった人と、もう会うこともない生きている人。どこが違うの?」


 僕は全身全霊をもって否定しなければならない。自分の存在のためにも。


「全然違いますよ。生きていれば、会いに行こうと思えば会えるでしょう!」

「前提が違うね。会いに行こうと思っている時点でその人は『生きている』んだ」

「詭弁を言わないでください」


 すると平光先生は笑顔のままに人差し指を僕に向け、片目を瞑った。


「ようするに、他人にとって君はもう死んだも同然の存在だってこともあるって事。つまりは存在なんてものはあやふやなものなんだ」


 話がぼやけてきた。抽象的な話になって気た気がする。だけど平光先生は止めなかった。


「それに自分達だけが特別だと思ってたのに、周りが特別だったと言うこともあるしね」


 断ち切ろう。僕は決心した。このままだと僕の思考がパンクしてしまいそうになったので、きわめてシンプルな質問をした。


「先生と禅問答している場合じゃないんですよ。僕と高月先輩は条件付で生かされているのかと聞いているんです」

「そう。じゃあ答えはイエス。がんばってねぇ~」


 あっさり認められてしまった。さんざんはぐらかされた挙句、イエスの一言かよ。完全に煙に撒かれた格好になった、だけど、僕と高月先輩の生存は日記にかかっていることは分かった。


 そのまま平光先生は部室を出て行った。だけど僕は独りになった瞬間、どっとつかれて、午前中を部室で過ごしてしまった。





今日はここまで!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ