10/28 22:05
今回のコメント
・トンテキ
・キャベツ
・ナスとミンチを煮込んだもの
・ご飯
以上。
***********************************
それから何事もなく放課後を迎えた。沙和からは朝の出来事以来、特に話しかけられることはなかった。僕は気まずいなと思いながらも、これでいいのだと言い聞かせて、部室に向かった。
部室には既に先輩二人が待っていた。昼休みも満足に高月先輩に近寄れなかったので、日記世界へ行くのは楽しみだった。
部室の扉を開けると、すでにそこは朝の学校だった。急いで校庭へ向かおうとするが、高月先輩は僕たちを止める。
「わざわざあの人たちに付き合う必要ないんじゃない?」
「だが、校庭の校門前が一番場所が良いんだぞ」
「僕は高月先輩に賛成です。変な騒ぎになって選挙活動が滞るのは違うと思うんです」
すると滝川先輩は顎に手をあてて考える仕草をした。
「わかった。じゃあ今日は裏門にしよう。あそこも結構人がいるはずだ」
ということで、僕達は裏門へ向かった。
「あっ!」「げげっ!」
裏門に到着すると待ち伏せされたかのように、美国陣営が選挙活動を行っていた。御堂真理が僕達を見つけると、遠くからでも分かるぐらいに、力強く睨みつけてきた。いつもの羽扇子を広げて、ツカツカと歩み寄ってくる。それを迎え撃つように滝川先輩も歩き出した。お互いの陣営の丁度中間辺りで二人はにらみ合う。
「待ち伏せか、卑怯者!」
「それはこちらの台詞。害虫ども」
出会って数秒、小競り合いが始まっている。すでに遠巻きではあるけど、立ち止まって見物している人もいた。
「ちょっと、行って来るね」
高月先輩は苦笑いを浮かべながら、滝川先輩へ駆け寄る。僕はそのまま立ち尽くし、状況を見守った。というより、巻き込まれたくなかった。
「たった二日なのに、選挙活動の注目を浴びてるね。俺たちの戦い」
「そうだな。良いことなのか悪いことなのか……って、誰だ!」
声が聞こえて横を見ると、長身の眼鏡姿の美国進が立ってた。いつのまに! 僕は慌てて距離を置く。しかし、美国進は慌てることなく、眼鏡を指で押し上げた。
「俺は直接やりあう気はないよ。でも、ちょっとだけ君達に興味があってね」
「な、なんだよ」
「まぁまぁ。そう緊張しないでよ」
にこやかな笑顔を向けているが、なんだか表面上の作り物っぽくて、僕は自然に警戒していた。まさか、美国からこっちに近づいてくるとは思わなかった。
更新は1~2時間後。