10/27 23:49
今回のコメント
今日という日の夕食
・もやしを中心とした野菜炒め
・漬物 (キュウリ・なすび)
・ごはん
以上(少なっ)
くそっ、誰だ!
17時過ぎてから勉強会を開いたのは!
おかげでこんな時間。(八つ当たり)
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「痛たたた……」
僕は頭を摩りながら、通学路をトボトボ歩く。冬に差し掛かるこの季節、冷たい風はひんやりと頭を冷やしてくれた。
「男がぐずぐず言うな! それと今日は日記世界以外で亜也に近づくの禁止な」
「昨日のは誤解だって言ったでしょ」
「逃げたこと自体、お前がやましい事をしたという自覚があったからだろう」
数歩前には高月先輩と滝川先輩が歩いている。僕が恨めしそうに前を見ると、高月先輩が一瞬だけ振り向いてくれた。先輩に片手で拝むようにして、ウインクされる。ごめんねの合図だろう。これが成仏しろよの合図だったら困る。
それにしても、部長の日記の秘密を教えてもらい、本当なら気持ちが晴れるところなのだが、事実を知って新しい荷物を背負った気分になっていた。
知ってしまった事実、その一、先輩は今までの高校生活を楽しんでいないという事実。その二、今から挽回して楽しい高校生活を送らなければいけない事実。
特にその二は、僕も手助けできるってところが重要だ。
『そっくりだという事実と、私は美国先輩が好きだった事実』
『でも、それは君が好きってことにはならないよね』
嫌な事を思い出してしまった。今は色恋沙汰は関係ない。同じ部活の後輩としてできる事は何かを考えなければいけない……と思う。
「さささっ、ささっ!」
このアピール度満点の声に反応して良いのだろうか。ちょっと立ち止まってみよう。
「ささっ、ピタッ!」
朝から元気だなぁ。僕はため息混じりに後ろを向いた。すると電柱の影に隠れるように女の子が身を潜める。
「しーん」
「……オノマトペを口出す奴があるか。出て来いよ、沙和」
「バレたか」
「めちゃめちゃ、アピールしてたろ。チョットだけ真横に来たよな」
照れ笑いを浮かべながら電柱から沙和が顔を出す。僕が手で招くと嬉しそうに駆け寄ってきた。近くに来たタイミングを見計らって、でこピンを喰らわせた。
「痛――いっ!」
「すまん、八つ当たりだ」
「正々堂々と八つ当たり宣言なの!」
おでこを摩りながらいつのまにか一緒に歩き始める沙和。心配できっと来てくれたんだな。だって、自宅から滝川先輩の家の通学路に来るには、学校までの道のりは遠回りになるからだ。
丁度、愚痴りたかったので、一緒に歩くことにした。
「なぁ、聞いてくれよ」
「なに? 何でも聞くよ!」
沙和の瞳はキラキラ光っているように見えた。これぐらい先輩達も話を聞いてくれたら良いのに。
「仲良くなるのが目的の合宿で、本当に仲良くしたら、殴られた。何を言ってるか分からないと思うが本当にわけがわからない」
僕が言い終わった瞬間、沙和は立ち止まった。数歩進んでしまった僕は、振り返る。すると沙和は少し俯いていた。僕は近づき、覗き込むと、いきなり胸倉を掴まれた。
「ほほう、よく聞かせてもらおうじゃない。特に仲良くなった内容を!」
「な、なんでお前までが怒ってるんだよ」
僕が掴まれた胸倉をなんとか離すと、沙和は口を尖らせた。
更新は1~2時間後ですよ……




