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10/15 17:19 コトダマ執筆編⑨

今回のコメント


・すでにミッドポイント(中間地点)を過ぎ、後半戦なのです。

ここから結構、プロットを外れていくかもです。

書いていくうちに色々繋がってきた。

どれだけ外れていくかお楽しみに!(勝手にしろ)


とりあえず書ききるのみ!


7000文字超えた! やばい!



***********************************



 番組内における『紙の料理』の快進撃は続いた。真人が本物認定したことにより、他の審査員も流されるように、『紙の料理』を評価した。料理対決は二週、三週目と勝ち抜いた。反響の大きさから、番組も本腰で『紙の料理』を宣伝した。

 いつしか直人の楽屋に満男が入り浸るようになっていた。


「さすがは本島先生。あっという間に評判になりましたよ。今じゃ問い合わせ殺到です。お陰で賞金以上のお金が入りそうですよ」


 薄気味悪い笑みを浮かべる満男。嫌悪感だけはどうしてもなくならない。


 直人の提案から始まった『紙の料理』。献身的に動くスタッフを見て、罪悪感を覚えた。だが、同時に自分の影響力の大きさを実感できた。スタジオを眺め、真人は自然に笑みがこぼれる。初めは誤魔化しの笑いだったが、少しだけ満足感の笑いが混ざるようになった。



 仕事は相変らず忙しかったが、真人は時間の許す限り、病室へ向う。今までの罪滅ぼしをするように。彼が顔を見せるだけでさなえは喜んだ。なかでもとりわけ喜んでくれるのは差し入れに持っていく『紙の料理』だった。普段、食事をまともに取れないさなえにとってはまさにご馳走なんだろうと真人は考えた。そしてもっと喜んでもらおうとさまざまな『紙の料理』を彼女へご馳走した。


 さなえの姿をみて、満男の言う食糧難だけではなく、食事を取れない人に、食べることの喜びを取り戻すきっかけになるんじゃないかと考えた。



 たしかに満男という人間は、性格は最悪だが、決して悪いことをしているわけじゃない。むしろ困った人を助ける結果になるじゃないか。紙だから、実在しないから、それは『本物』じゃないなんてのは偏見に過ぎないのでは?


 写真の仕事では常に生の現実を求めて『本物』を探していた。だが、それの考えさえも偏狭な『偽物』だったのだ。今の自分は新しいステージに立とうとしているのであって、間違った選択をしていない。『本物』だ。『紙の料理』は自分が認めた『本物』なんだ、と真人を理論武装した。





ぐぬう……更新は1~2時間後

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