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10/9 2:00

今回のコメント


多少の暢気さも必要だよね。

「なんとかなる」って無責任さも必要。

繊細もいいけど、鈍感もいいよね。


迷った時はあえて知らないフリして突っ込んでいく無謀さも必要。

考えすぎて動けなくなるのが一番辛い。

気楽に行こうよ。


なんのことでしょう?

もちろん、エクレアかシュークリームか、どっち買うか迷ってるんですよ!

(普段はエクレア派)



***********************************



 滝川先輩は滝川先輩の母親に……ってややこしい。これからは真琴さんと呼ぼう。滝川先輩は真琴さんの袖を掴んで、声を遮る。


 親子の会話として僕の名前が出てくるのは構わないけど、一抹の不安を覚える。どんな内容なのだろうか。


「コホン。親子の団欒はそれぐらいで良いですか?」


 高月先輩の咳払いで、騒ぎが収まる。真琴さんはニコニコしながら、僕へ挨拶をした。


「夕実の母です。こちらこそいつも娘の横暴を許してくれてありがとうね」


 真琴さん、わかってる! 僕が虐げられているのを分かってる! 滝川先輩はムッとした表情をしたまま、なにも突っ込まなかった。



 その後、僕等は屋敷内を案内された。最初は覚えようと思っていたものの、あまりの広さと部屋の多さに、覚え切れなくなり、とりあえずトイレの場所だけは確保することにした。


 一人一部屋与えられ、しかも自分の家の部屋の倍はある。正直、持て余し気味でそわそわするけど、畳の香りが心を落ち着かせてくれた。


 合宿ということもあり、部屋に荷物を置いたら、すぐにミーティングが始まった。もちろん選挙をどう戦うかについてである。


 二十畳ぐらいの部屋にぽつんと三人。すごくムダ使いのような気がする。臨時に用意されたホワイトボートを前に滝川先輩が仁王立ちしている。

 高月先輩は畳の上に座り、机に頬杖の体勢で聞いている。ちなみに僕は正座。滝川先輩は指し棒でホワイトボードを叩きながら力説する。


「今から我軍の作戦会議を始める!」


 部長の高月先輩をさしおいて、もはや完全に滝川先輩が仕切っていた。


「輪転の誓いでの優位性は無いということは、学校で説明したな。だが、視点を変えれば事実は変わる」


 おおっ、なかなか引き込まれる力説だ。僕は正座をしながら太股の上に置いた拳を強く握った。


「我軍は優勢なのだ。なぜだと思う?」


 指し棒で僕をあてる。僕は背筋を伸ばして考えた。


「立候補者が優秀だか――」

「違う」


 言い切る前に遮られた! 冗談だったのに!

 滝川先輩は完全に上から目線で僕を哀れみ、そして答えた。


「過去の日記があるからだ。奴等がどのように選挙に当選したかわかる。つまり傾向と対策が立てやすいのだ!」

「た、滝川先輩、意外と考えてるんですね!」


 次の瞬間、僕の頭に滝川先輩の拳が落ちた。目から火花が飛び出る。僕はうずくまり悶えた。褒めたつもりだったのに……





更新は1~2時間後だったら良いなぁ……

ドライブに行きます。

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