10/9 0:44
今回のコメント
今日(正確には昨日)の夕飯
カルボナーラ
焼豚
以上。
これ食べたら急に眠くなってね……
今まで寝てた!
正確にはドラゴンズが負けたから不貞寝さ!(という言い訳)
***********************************
黒塗りのリムジン。燕尾服を着た執事。この二つを考えれば、でかい洋館を想像しても変じゃない。だけど、到着した家……もとい屋敷は純和風の作りだった。平屋だが料亭か高級宿を思わせる建屋だ。
テレビやお寺でしか見たことないような木造の大きな門が開き、僕たちは招き入れられた。我慢しててもついきょろきょろしてしまう。高月先輩は僕を一瞥して「みっともない」と一言呟いた。
修学旅行生を受け入れられそうな大きな玄関に辿り着くと、数人のお手伝いさんらしき地味目の着物を着た女性達と、中央にお手伝いさんを仕切っている赤を基調とした着物の女性が立っていた。
「夕実さん。お帰りなさい」
中央にいた女性が笑顔で迎える。滝川先輩は「ただいま帰りました、お母様」と、わりと丁寧な言葉遣いで答えた。
……っていうかお母様? 中央の女性は、滝川先輩の母親と言うことか。顔は確かに滝川先輩とそっくりだ。というか滝川先輩がそっくりなのか。
ただ、滝川先輩と違って、表情が柔らかく、笑顔で癒されるタイプの人に見えた。
「あら、亜也さん。お久しぶり。夏休み以来でしょうか」
「ご無沙汰しております、真琴先輩。またご厄介になります」
「先輩はやめてちょうだい。歳も離れていることだし」
高月先輩はすでに何度か来ている様で、顔なじみのようだ。美国日記で滝川先輩から聞いた話では、この人が日記部OBで部長も務めた人物だと言うことらしい。
滝川先輩の母親は次に僕の顔を見て、目を丸くした。僕が挨拶しようと一歩前に出ると、滝川先輩の母親は口元に手を当て、一段声を大きくさせた。
「あら、アナタが草弥君?」
「は、はい。草弥甲斐斗と言います。いつも滝川先輩にはお世話にな――」
と言いかけたところで、滝川先輩の母親は僕に近づいて腕を掴んだ。
「いらっしゃい! 本当に夕実の言った通りね。あの子ったらもう、アナタの話ばっかりして。特に――」
「お、お母様! 止めてください!」
「ああ、そうそう、あれは――」
「わーっ、わーっ、わーっ!」
滝川先輩は滝川先輩の母親に……ってややこしい。これからは真琴さんと呼ぼう。滝川先輩は真琴さんの袖を掴んで、声を遮る。
親子の会話として僕の名前が出てくるのは構わないけど、一抹の不安を覚える。どんな内容なのだろうか。
更新は1~2時間後。