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10/7 23:54

今回のコメント


V6の岡田君が出てる、CMが好きだなぁ。

あの人生のサイコロってやつ。

流れる曲も演技もいいよね。なんかぼちぼち頑張ろうって気がする。

ただ、コーヒーのCMだということはすっかり忘れる。


ということで~


が ん ば り ま す っ !



***********************************




 言いながら僕へと手が差し出される。笑った口から白い歯が覗く。「キラリンッ」とか効果音がつきそうだ。


 なに恥ずかしい台詞をあっさり言ってるんだコイツはとも思ったが、なんとなく気持ちが分かるので、僕は「はあ……」とか言いながら手を出して握手をしてしまった。


「君もあの先輩のことが好きなんだね」

「え!? 僕は……」


 なんて答えればいいんだろう。僕は言葉に詰まってしまった。気障な言葉が出ないわけではない。むしろ美国進に対抗心だってある。だけど、胸の中で即答できないモヤモヤが立ち込めた。


「なに敵と握手してんだお前は」


 滝川先輩に頭をチョップされ、僕は「ぶっ!」と噴出し、前のめりになった。隣では未だに御堂真理と平光先生がやりあっていた。高月先輩はやっぱり黙ったままだった。


「ふん。今日の部活動がないのであれば、私達は選挙活動に行きます」

「いいよ~、今日はもう部活動しないから」

「わかりました。無駄な時間を過ごしている暇はないわ。それでは皆さん、ごきげんよう。せいぜい思い出作りの選挙を楽しんでくださいな」


 御堂真理が平光先生との言い合いに終止符を打つと、美国進を連れて部室を出て行った。



 その後は平光先生に選挙の説明を受け、ポスター等の選挙活動のための道具を渡された。ちなみに僕達の立場はあくまでも転校生らしい。


 平光先生は「自分の日記だからどうにでもなるよ」と、僕達を不安にさせる言葉を言った。それを見越してか、続けて「大丈夫、試験結果を捏造する事はしないよ。試験環境を整える事はするけどね」などと先生らしい言葉をいったので、僕は安心しつつ同時に言葉に裏がないが疑ってしまった。



 言葉少ない高月先輩となんだかムッとした表情の滝川先輩を連れて、部室の扉を開けて、外に出ると、また日記部部室が広がっていた。どうやら、元の世界に返ったらしい。


「おかえり~♪ どう~。昔の私も美人だった?」


 平光先生はクルクル回りながら、僕たちを迎えてくれた。しかし、さっきまで会っていたせいでまるで感動がない。むしろ暢気な態度に腹が立ってきた。


「なんなんだ! なんなんだアイツは! 御堂真理ムカつくっ!」


 滝川先輩は机を叩いて、苛立ちを発散していた。気持ちは分からなくもない。まったく、これならまだ熊に襲われたり、火事にあったりしたほうがましだ。


「亜也、いつまで思い出に浸ってるつもりだ」


 高月先輩は元の世界に戻ってからも椅子に座って黙っていた。滝川先輩の言葉に高月先輩は顔を上げた。




更新は1~2時間後ですよ。

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