10/4 1:36
今回のコメント
・ちょっと寒くなってきたので、暖かいお茶を飲んでます。
う~ん、まったり。
このまま寝てしまいそう……グーグー(べつにgoodと言っているわけではない)
よい子の皆も急激な気温の変化に風邪引くなよ!
そしてリープは風を口実にして一日ぐらい休んでやろうと目論んでるぞ!
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「それに~不合格でも気持ちが倍で~す」
「――っ!?」
高月先輩は言い返すことができなかった。不合格になってしまえば、残念な気持ちが倍になるって寸法か。
しばらく、(高月先輩の一方的な)睨み合いが続いたが、平光先生はニコニコしたまま口を開いた。
「じゃあ、倍々ゲームは成立で~す。だって、亜也っぺは倍は嫌だっていってないもんね~。どっちでもいいのなら、倍にしま~す」
「……勝手にどうぞ」
笑顔を絶やさなかった平光先生に軍配は上がったようである。これで話は決まった。複数回に分けて行なう期末試験。さらには合格基準があって合格すれば、気持が倍になる、らしい。
普通に考えれば、きっと合格して嬉しい気持ちが倍になれば、楽しい日記が書けてしまうと言うわけか。
逆に考えれば、それだけ高月先輩の日記の状況が良くないと言うことだろう。先輩は幸せじゃないのか……やっぱり、僕では実力不足なのかな……ちょっとへこむ。
「んじゃあ、さっそく日記世界に行ってもらいますよ~」
いつの間にか平光先生の元へ日記帳が飛来していた。僕は日記帳から目が離せない。
「今回は特別仕様だからね~」
確かにいつもとは二周りほど大きさの違う日記帳だった。ページが開くと、いつもよりも輝きをまして、僕達は光に包まれた。
光が晴れていき、僕たちが周りを見渡す。見慣れた渡り廊下。歩いている学生。僕達と同じ制服。場所は学校だとすぐにわかった。
「学校ですよね。今回は誰の日記だろう」
「まったく検討がつかん。亜也はどうだ? なにか――」
滝川先輩が言いかけたが、高月先輩はすでに歩き出していて、渡り廊下の柱を見つめていた。僕と滝川先輩は顔を見合わせて、高月先輩の後を追った。同じように渡り廊下の壁を見ると、紙が貼り付けてあり、こう書かれていた。
『新しい輪転高校を作ります。あなたの一票をお願いします!』
どうやら選挙ポスターのようだ。PCで作成されたような文字を見ると、どうやら自分達の世界とそう離れた時代ではないようだ。ここで僕はとある事実に気づく。ポスターに書かれた立候補者名に驚いた。
『美国進』と書かれてあったのだ。僕はすぐに高月先輩の表情をうかがう。先輩はとても神妙な顔つきでポスターを見つめていた。隣にいる滝川先輩が、高月先輩に話しかける。
「これってもしかして、三年前の選挙か?」
高月先輩は黙って頷いた。
更新はできれば後1~2時間後に1回ぐらいしたいです!(願望)