9/29 2:56
今回のコメント
・美国日記編はこれで終わりだけど、文章量が中間テスト編並みになってしまった……
本当はこれの半分ぐらいにしようと思ってた。
何でこうなったかの原因は大体分かってる。
主に構成。
その辺りを第二稿以降で直すことにする。
このままだと400KBコースだな。
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盛り上がった末の強制終了。終わってみれば、いつも通りの小テストだった。
高月先輩は自分の髪をいじりながら、そっぽを向いている。滝川先輩は咳払いをしながら、恥ずかしいのか下を向いている。僕は相変らず、腕の下ろしどころがわからない。
「どうだった? 私からのプレゼントは?」
平光先生は三人を見渡した。
あればプレゼント? ふざけるなと言う気持が先走る。僕が平光先生に詰め寄ろうと、足を踏み出した瞬間、高月先輩が割り込んできて、手で僕の行方を制した。
「お気遣い感謝します。とっても勉強になりました」
僕の前に出された高月先輩の拳は強く握られていた。
「そう♪ 良かった。サービスした甲斐があったってもんだ」
「よく言ったものだな。人の古傷をさんざんほじくりやがって」
文句をいったのは滝川先輩だった。言われた先生は、目を丸くしてキョトンとしている。
「古傷? いい思い出じゃなくて? だって憧れた先輩の日記だよ」
「ふざけんな、この――」
高月先輩を挟んで反対側から滝川先輩が飛び出そうとした。だけど、僕と同じく、高月先輩の腕が伸びて、行く手を制した。
平光先生は人差し指をあごに当てて、首をかしげた。どうやら本当にサービスのつもりらしい。
「とにかく、気持が引き締まりました。最近ちょっと油断してました」
高月先輩は平光先生に軽く頭を下げた。先生も釣られて「はあ……」とか言いながら頭を下げて部室を出て行った。
小テストなのに中身の濃い試験となったものだ。
平光先生がいなくなると、各々いつもの席に座った。滝川先輩はため息をつきながら、机にうつ伏せになった。高月先輩は美国先輩の日記を開いて読み始めた。僕は所作なさげに窓の外を眺める。日記部のいつも通りの風景なのにどこかギスギスしているように思えた。
本当はこのまま皆で寄り道して、憂さ晴らしをしたいところだけど、さすがにそいう雰囲気じゃないと思ったので、明日以降にしよう。確かにそう思った。
だけど、実現はしなかった。
次の日、高月先輩が僕の誘いを断ったからだ。「ごめんね」と一言言って、再び日記を読み出す。僕はなにも言えず、すごすごと帰宅した。滝川先輩もどこか元気がない。小テストの影響が少なからずある気がした。
本日はこれで終わり!