9/29 1:59
今回のコメント
・この時間まで書くと、夜食が食べたくなる。
が、我慢っ!
ドライブに行きたくなる。
が、我慢!(繰り返し)
平日は我慢。
金土はフィーバー!
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僕が高月先輩へ踏み出そうとすると滝川先輩が僕の肩を掴んだ。
「好きにさせてやれ」
「なに言ってるんですか! あれに飲み込まれたら、どうなるかわからないんですよ!
僕が滝川先輩へ向きなおした時、背後から高月先輩の声が聞こえた。
「だって悔しいじゃない。こんな闇に追われながら生きるなんて」
高月先輩へ視線が集まる。先輩のハンドルを握る手は震えていた。
「今頃、平光先生は、ほくそ笑んでるかもよ。私達ぐらい立ち向かったっていいじゃない」
高月先輩はサドルにまたがる。滝川先輩は自分の頭を軽く小突きながら自転車へ駆け寄り、後ろの荷台に横座りした。それが先輩達の答えか。
これが平光先生が出題した小テストなら、答えるべきだ。
断じて抗うと。
僕は貴方達の後輩だ。ついていきますよ!
「わかりました。僕も行きましょう!」
「じゃあ、走ってついてきてね」
「ええっ! 僕は乗せてくれないんですか?」
「草弥、残念だが定員オーバーだ」
高月先輩の自転車は進みだし、僕はふてくされながらも併走した。暗闇に向けて。
崩れていく世界は僕たちにどんどん近づいてくる。
数百メートル、数十メートル、数メートル。
鼓動が頭の中で響く。足の動きが鈍くなる。今止まれば、引き返せば、逃げられる。だけど、隣を見れば、高月先輩は真っ直ぐに前だけを向いて進んでいた。ひたすら純粋に立ち向かう姿。僕は力強く足を踏み出した。この先輩について行きたい。この闇も先輩となら突破できる、そんな気になった。
「行くよ」
高月先輩の一声。滝川先輩は高月先輩にしがみ付く。僕はさらに足を進めた。
目の前がとうとう暗闇だけになる。飲み込まれるっ!
僕は叫びながら腕を振り上げた。
「は~い、小テスト終わり♪」
平光先生の声が聞こえた。次の瞬間。僕が叫んで突入した場所は、部室になった。僕は振り上げた拳の下しどころがわからず、中途半端に腕を曲げた。先輩達は本棚の目の前で急ブレーキして止まった。
更新は1~2時間後!
(寝なかったらね)