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9/29 0:47

今回のコメント


・むむむ。今日のお供は、マウントレーニアのコーヒーではなく、バナナジュース。

時々、無性に飲みたくなるときがあります。

(というかますます巻末コメントみたいになってきた)



***********************************



「こらっ、いつまでぼーっとしてるつもりだ! 高月亜也!」


 すると先輩の肩が揺れ反応した。瞳の焦点が真っ直ぐに僕を見つめ、何度も瞬きする。


「私……」

「やっと気づきましたね。頼みますよ!」


「え……っと」


 高月先輩は僕に抱っこされた窮屈な姿勢から、腕を振り上げて、僕の頬めがけて平手を打ちつける。


「痛っ!」


 僕は顔をおさえたせいで、高月先輩を地面に落としてしまう。先輩は尻餅をつきながらもすぐに立上がった。


「こんなこと百年早い!」


「先輩がぼーとしているからですよ! 早く何とかしてください!」


 先輩は僕の言葉を受け背後を見つめた。


 そして黙って僕に小指を差し出す。飛びつくように指を力強く絡めた。


「輪転の誓いにより我の願いに応えよ」


 今日はこの厨二表現が頼もしく思える。高月先輩は恥真剣な表情のまま唱え続ける。


「回顧せよ、想起せよ、顕現せよ! 第五十二期生、中野幸次郎!」」


 光の矢が飛んできて、日記帳が姿を現すと、高月先輩はいそいでページをめくる。目当てのページを見つけると、日記帳から何かが飛び出してくる。


 本の大きさと全く釣り合わない自転車だった。大先輩中野幸次郎が暴走族にも競り勝ったという伝説のママチャリだった。


「自転車? こんなもので逃げるんですか?」


 僕の問いに高月先輩は眉をひそめた。


「なに言ってるの? 反対よ。暗闇に突っ込むの」

「で、でも!」


 自転車の向きを暗闇へと直しながら、先輩は鼻を鳴らす。


「暗くても大丈夫。電灯つくから」

「そういう問題じゃないでしょ!」


 僕が高月先輩へ踏み出そうとすると滝川先輩が僕の肩を掴んだ。


「好きにさせてやれ」

「なに言ってるんですか! あれに飲み込まれたら、どうなるかわからないんですよ!


 僕が滝川先輩へ向きなおした時、背後から高月先輩の声が聞こえた。






更新は1~2時間後!

(寝なかったらね)

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