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9/28 22:17

今回のコメント


・今日の朝食(珍しくこのパターン)


ウイダーインゼリー(マルチミネラル)


以上。(少なっ!)



***********************************



 それにしても……

 日記の終わりなんて考えたことがなかった。これからどうなるのだろうか?


 だって、歴代部長が持つ日記は心を表しているんだろ? その人物がいなくなるんだぞ。


「……来る」


 先輩が指差す方角へ目をやる。僕の思考は再び停止した。


 空だと思っていた空間が、タイルを剥がしたかのように落下してくる。空が崩れた向こう側は、真っ黒だった。存在すら塗りつぶす黒。どんどん黒が迫ってくる。


 体中が毛羽立つような感覚に襲われ、僕は一歩二歩と後退した。


「先輩、このままじゃあ、やばいですよ!」


 叫んだ僕とは対照的に、高月先輩は一二歩と黒に向かって進んだ。


「そう。こうやって世界は終わっていくのね」

「なに厨二発言してるんですか!」


 だが高月先輩は動こうとしなかった。ただじっと黒の向こう側を見つめている。

 飲み込まれる。僕は恐怖心を拭い去ることができない。


 美国進は日記上では一体どうなってしまったというんだ! 高月先輩はうなされたように何か呟きながら、空を見つめている。言葉は聞きとれない。


 どうすれば良いんだ! どうすれば……あああっ、もう!


「こうなったら自棄だ! 高月先輩、失礼します!」


 僕は先輩をお姫様だっこして走り出した。

 お、重い……先輩が聞いたら怒られるだろう。そもそも女子高校生をお姫様抱っこして走るなんて無理があるんだ。でも、今は逃げないと。


 僕が歯を食いしばった瞬間、横から声がした。


「草弥っ! てめぇー、亜也を襲うつもりか!」


 鬼のような形相で滝川先輩が僕に駆け寄る。拳を振り上げ、僕の頭を見定めていた。


「滝川先輩、ちょっと待って! 後ろの状況見たら分かるでしょ」


 僕の言葉に振り向くと、数秒立ち止まって黙り込んだ。だが、すぐに走り出し、僕に追いついて、舌打をした。


「ちっ、一時休戦か」


 ついに滝川先輩も含めて、剥がれ落ちる世界から逃げることになった。






更新は1~2時間後。

完全に定着したこの時間帯。

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