9/28 2:56
今回のコメント
・実は今のところ本文が160KBある。
文字数が八万字、原稿用紙に文字をキッチリ詰めて200枚。
だが、まだ前半部分。
大 丈 夫 な の か ?
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僕の一言に先輩の瞳は大きく開かれた。
「何が言いたいの?」
「美国先輩が消えたのは今日だとすれば、今日の日記を平光先生はどうやって手に入れたんですか?」
「それは……」
先輩は言葉に詰まり、唇がわずかに震えた。分かりやすくてありがたい。僕は追及した。
「高月先輩は知っているんですね?」
僕の問いかけに先輩は答えようとしない。じっとこちらを見つめたままだ。もう一押しする必要がある気がする、僕は話を続けた。
「本当にこの日記では何も起こらないんですか?」
高月先輩は一瞬斜め下へ視線を移し、軽く握った手を口元に寄せる。
「何も起こらないはず。何度も読んだ私が一番知っている」
急に不穏な空気が漂ってくる。平光先生が送り込んだ場所。美国進が(理由はしらないけど)消えた日の日記。高月先輩以外の生き物のいない日記世界。
僕は得体の知れない雰囲気に耐えられず、先輩に尋ねる。
「日記が終った後、この世界にいる僕等はどうなるんですか?」
高月先輩は僕を見て、僅かに口を歪ませた。確かなことは先輩は何かを隠しているってことだ。
それにしても……
日記の終わりなんて考えたことがなかった。これからどうなるのだろうか?
だって、歴代部長が持つ日記は心を表しているんだろ? その人物がいなくなるんだぞ。
「……来る」
先輩が指差す方角へ目をやる。僕の思考は再び停止した。
今日はここまで。(うんうんうんうんうん。運も付きますように」)