9/27 22:04
今回のコメント
・今日の夕飯
ごはん
イカと里芋を煮たもの
マカロニサラダ
以上!
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「それは人生に区切りがついていないって言う意味ですか?」
「さぁ? 私にはわからない」
僕の問いかけに先輩は、はにかんだような笑みを浮かべた。
確かに人生と言う言葉は大袈裟かもしれない。っていうか、さっきから話が大袈裟過ぎだ。
だけど次に浮かんだ質問は大袈裟ではなかったけど、核心に触れすぎた。
「先輩のトロフィーってなんですか?」
はにかんだ笑みから、引きつった笑みに一瞬にして変わる。
「私のトロフィーか……なんだろうね」
「誤魔化さないでくださいよ」
すると黙ったまま、先輩はしばらく答えなかった。
沈黙が続いて間を埋めたくなる衝動に駆られたが、僕はなんとか踏みとどまる。その甲斐あってか先輩は、ぽつりと言った。
「もう、ここにトロフィーはないかも」
やっぱり美国進。自分から振っておいて、とても胸が痛んだ。全身が脱力しそうになる。
だけど、もっとショックを受けた人が隣にいた。僕の視界から消えたと思うと、高月先輩はしゃがみ込んでいた。
僕は先輩を見ただけで、動けない。先輩は膝を抱え、下を向いたまま話を続けた。
「好きな人と高校生活を、人生の一部を過ごす。それが私にとって全てだった」
先輩の声は震えていた。
「だけど……あんなことになって。今は空っぽだね」
なんてことをしてしまったんだ。僕は自分の失言を後悔した。
次の更新は1~2時間後。(いつものペース)