9/27 11:28
今回のコメント
いつも通りの寝オチ!
しかも新規小説を作成しておいて、寝オチ!
そして今日は仕事がお休み!
でも、他にやることてんこ盛り。
だからとりあえず、昨日更新するつもりだった、お話だけ更新!
(手抜き?)
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「学校を卒業した人は皆トロフィーを持っているんだって」
高月先輩がトロフィーについて説明を始めた。僕は遠い目で空を眺める先輩を見つめる。艶のある長い髪が話すたびに小さく揺れる。そのたびに髪を取り巻く光の輪が踊っているように見えて、少し見とれてしまった。
「トロフィーは勉強を頑張った結果だったり、部活の成績だったり、友達や恋人と過ごした日々とか人によって違うんだって」
それにしても胡散臭い。僕が抱いたイメージだ。なぜなら僕が今まで自信をもって手にしたことがないモノだからだ。
ある意味、平光先生のいうトロフィーを求めて僕は日記部に入ったと言えるが、実際、思い出としての目に見える「モノ」としてのトロフィーには懐疑的だ。
僕が眉をひそめていると、先輩は一歩近づき、手を伸ばして、僕の胸の前に持ってくる。そして人差し指を伸ばして、軽く心臓辺りをつついた。体中の感覚が心臓に集まった気がした。
「私しか、君しか、持つことができない、一人一人のトロフィー。あったらいいね」
高月先輩は小さく笑った。弱々しさだけしか伝わってこず、確信を持っての「あったらいいね」じゃない。「どうせないだろうけど」とも繋がるような言い方だった。僕は釣られたわけじゃないけど、質問をぶつけてしまう。
「トロフィーがない人はどうなるんですか?」
高月先輩は少し俯きながら口元に指をあてる。少し言い淀んでいると、僕をちらりと見て話し始めた。
「そうね……トロフィーのない人は形式上卒業しても、開放されないんだって。いつまでも満たされない過去を引きずっちゃう。繰り返ししゃうの」
そんな大袈裟な。とか言いつつ、高校生活になっても、中学卒業の思い出を引きずっている僕に言い返す資格はない。
「それは人生に区切りがついていないって言う意味ですか?」
夜になったら、更新しよう。
(寝なかったらね)