9/23 2:59
今回のコメント
・今書いている亜也との会話は。会話分だけで、今日の倍ぐらいの文章量ある。
でも、これをすべて使うと、字の文が会話文を繋ぐだけのもの、としての機能だけになってしまいがちになる。(僕の場合)
会話文が多すぎるというのも好不調で言えば、不に近いのかもしれない。
好調のときは地の文ドンドン浮かぶもん。会話文はもう調子に関係ないから。
ということは、今は……
考 え て は い け な い 。
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「回顧せよ、想起せよ、顕現せよ。第八十六期生、高月亜也」
どこからか光の矢が飛び込んできて、先輩の手前に止まる。
いつもなら日記帳が開き、部長にまつわるアイテムが出現するところだ。しかし、今回は日記帳は開かず、高月先輩の手の上にゆっくり落ちていった。
「自分の日記も呼び出せるんですね」
「昔、美国先輩に見せてもらったことがあるから。現部長の日記帳からはなにもでないけどね」
先輩が手にした日記を観察した。背表紙がやや太い糸でまとめられている。外見から見た紙の質は明らかに普通紙とは違っていた。間違いなく一年前の高月先輩が言っていた、輪転の呪いは続いている証拠だった。
とは言え「輪転の呪い」がなんなのかサッパリ分からないけど。
「これで満足?」
先輩は肩をすくめて、ため息混じりに答えた。もちろん僕はこんなことでは満足するはずなかった。真相を確かめなければ。
「一年前の高月先輩は部長が和とじの日記帳を使っているということは『輪転の呪い』が続いているって言いました。『呪い』ってなんのことなんですか?」
日記帳を口元にあてて、先輩はふふと笑った。瞳を覗き込ませるように僕を見つめる。
「大袈裟ね。一年前の私だからしょうがないか。あれはね大したことじゃないの――」
「誤魔化さないでください」
僕は先輩の言葉を制した。もう誤魔化されるのは嫌だった。すると先輩も笑うを止め、日記帳を胸に抱くようにして、答えた。
「じゃあよく聞いてね。この日記帳は私の心とリンクしているの。小テストが終わるごとに私の日記が自動書記されて記録される」
「そんな……」
信じられないと続けようとしたけど、中間テストを思い出して僕は気づく。僕の日記に挟まれていた和紙……じゃあ、あれは先輩の日記と同じものだったのか。僕は自然に頷いていた。
今日はこのぐらいで。