9/21 1:58
今回のコメント
・第一稿といいながら、そこそこ考えて書いている箇所がある。
例えば下の文章で「瞳がきらきら」の部分。
希望に燃えた「きらきら」なのか。
かなしくて涙で「きらきら」光っているからなのか。
とか、節々で入れているんだけど、ここは二回三回読んでくれた人が気づけばいいと思う。
他には「一生懸命は悪いことですか?」部分とか。
自分の好きなマンガや小説で時間が経って読み返したときに、「あれ? あの時の解釈は間違っていたのかな?」とか思って、新鮮な気持になったあの感覚を呼び起こすキッカケになれば。
言われなくても分かってるよっていう人はリープを笑ってくださいな。
第一稿は風景、表情、服装等の描写関係は捨ててます。あとから付け加える。雰囲気や状況を伝える重要な描写なら書くけど。
先を暗示する描写とかは後から加えたほうが、伏線にもなるし。
うむ、素晴らしい言い訳じゃ!
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ようやく沈黙の拷問から開放された僕は思わず、安堵のため息をついてしまった。
先輩が僕をじっと見ていたので、ため息を途中で止めて、咳払いをした。
「コホン。すいません。お引止めしちゃって」
「いいよ。むしろ『ありがとう』って言いたい」
「良い情報ももらったし。私負けない。だって私の高校生活、美国先輩と共にあったんだもの。美国先輩を取ったら私は空っぽだよ」
高月先輩は柄にもなく「ははは」なんて空笑いをした。冗談なのか本気なのか僕には分からない。でも先輩の瞳はきらきら光っているように見えた。
「だから今から先輩を捕まえに行って来る。もう逃がさないって」
高月先輩は僕に微笑んだ。でもさっきまでと違ってどこか弱々しい笑みに思えた。小さく手を振って先輩は歩き出した。僕もつられて手を振る。やがて、先輩は僕に背を向けて歩いていった。
「あぁ、そうだ」
わざとらしく手をぽんと叩くと、先輩はこちらへ振り返った。
「君、名前なんて言ったっけ?」
くそっ、まだ名前を覚えてもらってなかったのか! 僕は少しふてくされながら答えた。
「……草弥甲斐斗です」
「草弥君。一年後の私に『頑張れ』って伝えておいて」
「会っていきますか? 多分その辺りにいますよ」
「いい。楽しみが減るから。私だって負けてられないし」
「わかりました」
僕の言葉を合図に高月先輩は走り出した。いつまでも後姿を見つめていたけど、やがて見えなくなってしまった。僕はいなくなった方向に一礼をした。
代打は右左ちゃんとそろえる主義です。あと守備のスペシャリストも。
手堅く小刻みにですたい。
今日はここまで!