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9/20 2:38

今回のコメント


・SFでよくあるよねこんな場面。


タイムスリップして……


若い頃の親に会うとか

小さい頃の好きな人に会うとか


タイムパラドックスとか絡んでね~、自分の存在、好きな人の存在が消えちゃう!なんてシチュエーション。


僕はそいうのが大好きなんです。


一度はやってみたかった設定でした。

今回書けて満足、満足。

(正確にはタイムスリップしてないし、パラドックスも起きないけど)



***********************************



 僕の言葉に高月先輩は頷きながら答えた。


「言って欲しいの……」


 僕はできうる限り、真剣な表情をした。高月先輩は負けじと真剣な表情で僕を見つめた。やはり迫力欠ける。やっぱり現在の高月先輩とは違う。美国進からみた先輩は表情豊かで真っ直ぐな一年年下の女の子だったのだ。


 確かに迫力欠けるが、一生懸命で澄んだ瞳が僕を射抜く。「……やっぱり駄目だ」いつの間にか僕はため息混じりに答えていた。


「一年後の先輩は幸せすぎて腹立たしいぐらいですよ」

「本当?」


 どの感情にも当てはまらない不安定な先輩の表情。僕は頷いて、肯定した。どうせ日記の中の出来事だ。この場だけでも幸せにしてあげよう、と僕は自分に言い聞かせた。


「本当です。毎日のように美国、美国って。僕も一応男――」

「よしっ!」

「うわわっ」


 話している途中で、高月先輩は僕に抱きついてくる。体の右側面がとっても密着してる。さらに「良かった、良かった」と言いながら僕を揺さぶった。


 今、世界の感覚は僕の右半分だけのものだった。まずい、色んな意味でまずい。揺さぶられると、先輩の香りがどんどん僕に流れてく……あぁ。


「良かった。本当に良かった……」


 いつの間にか高月先輩は僕に抱きついたまま、泣いていた。僕はなんだか胸の辺りに刺が刺さったように傷んだ。先輩は僕から離れると何度も目をこすっていた。


 ぬか喜びさせて良かったのだろうか。僕は先輩の喜びの様を見ているとだんだん居たたまれなくなってきた。


 何度も小さくガッツポーズをしている高月先輩の言葉が漏れ聞こえる。


「やった……『輪転の呪い』は解けたんだ」

「『輪転の呪い』? 『輪転の誓い』じゃないんですか?」





細かく刻むねぇ。

と言うことで今日はここまで。

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