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元死神の私が転職のために現世に出てきた件

私は新人営業レディ。

元は死神だった。


今日が、RSH日本支部での初任務だ。

リバース・ススメール保険――略してRSH。


地獄が快適になりすぎて転生希望者が減った今、

地獄を救うために設立された、

あの世唯一のグローバル企業である。

総責任者は魔王、そして日本支部長は閻魔大王。


私の任務は至ってシンプル。


現世の人間の願い事を叶える代わりに、

「死後3年での転生契約」を結ばせること。


契約ノルマ達成――それが私の使命だ。


「契約は確実にな。頼むぞ」

閻魔大王は見送りの際に私を睨みつけ、

わずかに煙を吐いた。


「はい!全力でやります!」

私は胸を張って答える。


手順や契約書の扱いは何度も確認した。

元死神のくせに、真面目すぎて自分でも笑える。


今朝はゲン担ぎで右のパンプスから履いて、

左足から玄関を出た――

そんな小さなルーティンをこなすだけでも、

心が落ち着いた。


地獄の門の前に立つ。

赤い空、燃える大地、うめき声――


いや、今はどれもない。

ワイン風呂の香りと鍼治療の看板が並ぶ、

快適地獄だ。


門をくぐると、そこは緑と水のある街。

空気も柔らかく、人々はのんびりしている。

……まるで観光地だ。


私はビジネスバッグを抱え、心の中で復唱する。


「契約相手の願いを叶える……

 その後、死後3年で転生契約を成立させる」


「絶対に契約を結ぶ!」


心の中で自分に言い聞かせる。

初任務は、まだ見ぬ誰かとのコンタクトから始まる。


元死神、転職して営業レディとしての幕開け。

この契約、無事に成立するのか――

誰も知らない。

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