序章8
険しい山道を超えヒナト達は次の目的地であるシェバトに着いた。
「こりゃすげぇな」
あまりの光景にヒナトは立ち止まる。ユズもヒナトのすぐ後ろで同じように立ち止まっていた。
シェバトには門がない、なんならこの村を守るための壁すらないのだ。それもそのはずこの村の左右を巨大な渓谷で囲まれているからだ。つまりシェバトは谷底にある村なのだ。
そんな大自然の光景を目の当たりにしながら二人は村に入っていった。
村の柵を超えて村に入るとそこはセーレ村のような所だった。
そんな中畑を耕す男性がいる事にヒナトが気づく。
「こんにちはー!」
なるべく元気な声で話しかけようとすると男性はこちらを血相を変えながら走ってきた。
「ななななに叫んでるんですかー!!」
まさか、急に口を塞がれるとは思わなかったため咄嗟にヒナトは突っ込んできた男性を羽交い締めにする。
「痛たたい痛い!」
叫ぶなと言った方がヒナトよりもでかい悲鳴をあげていた。
「ヒナト、そろそろ離さないと」
ユズがやっと手を差し伸べる
「ああ、咄嗟に技掛けちゃった」
そう言いながら、男性を自由にする
「しぬかと思った..」
「ごめんってちょっと急に襲ってきたのかと思ってさ」
と微塵も反省していないヒナトが手を合わせ謝る
「それにしてもなんで急に走ってきたんだよ」
単純な疑問を聞くと
「そうだ、忘れていた!2人ともしゃがんでください!」
そう言いながら、男性はトウモロコシのような物の畑の方に行きしゃがむ。
状況は分からないが二人も一緒に隠れていると、そこに空から何かが降ってきた。
砂煙が立ち上り微かにその姿が見える。
それは、魔女だった。




