表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険の書 第1章   作者: 本多 泉那
62/69

序章6

ガヤガヤと闘技場の選手達がジョッキ片手に騒いでいる。チラホラと控え室で見た事ある奴らも見える。

とそんなふうに見ているヒナトをベレは横目で見ていた。

「お前ら!今日の主役が来たぞ!」

突然ベレが大声を出すと周りの注目はヒナトに集まる。

「おいまさかあいつ」「あいつが...」と一瞬の静寂の後一気にその場が盛り上がる。

「ベレを倒したチャレンジャーだ!!」

ヒナトを囲うように選手達が集まってくる。

「あんたすげぇな!」「あのベレを倒しちまうんだかろよ」

一気にヒナトに向けて話し始める。

「お、おう」

あまりの激しさにヒナトもたじろいでいた。

「一気にこの街の英雄みたいになったな少年!」

とベレがヒナトの方を軽く叩きながら言ってきた。

ベレにかるく叩かれたヒナトは少しだけ苦笑いしていた。

初めてこんなに自分の実力を認めて貰えた気がした。

と選手達と話しているとこの店の奥からベレが顔を出し何か話しているとベレは急にヒナトを呼び出した。

何かと思いながら選手達の間をぬけベレのところまでたどり着く。そこにはソーヤが1人飲んでいた。

(俺とそんなに年変わらないはずなのによく飲めるなぁ)

と考えているとソーヤが目で合図を送って来る。

合図に従ってソーヤの前の椅子に座る。

しばらくの間何も会話をしない時間が続いたがソーヤが話し始めた。

「退院おめでとう。体の調子はどうよ?」

何か重大な話でもあるのかと身構えていたがヒナトの退院祝いをしてくれているようだった。

「ああ、もう身体は前のように動くぜ。今は早く実戦をしたいね」

その言葉を聞いてソーヤは笑っていた。

「そうかそうか、じゃあヒナトはこの街を出るのか」

「明日には出ようと思ってるよ。」

一瞬ソーヤの顔が暗くなったがすぐに顔を上げさっきまでの暗い顔なんてなかったかのような顔をしている。

「1つ頼み事をしてもいいか?」

突然の頼み事だったがヒナトはソーヤに借りがある。

「そんなの聞かないわけないじゃないか」

「ありがとう。頼みってのは別にそんなに難しい事じゃないんだ。ヒナトはこの街から勇者が旅に出たことは知ってるか?」

その話は闘技場の前にいたドワーフのじいちゃんから聞いていた。

うんと縦に首を振る。

「そいつは俺の親友なんだ。だがそいつは人のためならどんな厳しい事もしてしまうお人好しなんだ。このままじゃあいつはこの先悲しい事が起きる気がして嫌なんだ」

「うんうん」

頷きながら話を聞く。

「だからもし勇者に会ったら無理せずゆっくりと旅をしてくれって伝えてくれないか?」

「そんな簡単なことならお任せあれ」

と胸を張って言う。

その言葉を聞いてソーヤはまた飲み始めた。

「ああ、助かるよ。俺からの言葉はこれだけだ」

そう言うとソーヤは席をたち選手たちの方へと歩いていった。

そのあとはヒナトも混ざり一日中どんちゃん騒ぎをして帰ってきた時には日が出かけている時間になっていた。そのあとユズにこっぴどく叱られるがそれの話はまたいつか。



日が昇る。時間は既に昼になっていた。昨日は潰れるまで騒いだせいか寝坊してしまったようだ。

ヒナトは旅の準備をする。

ユズは既に起きて旅の準備をしている。

支度が終わりユズと一緒に宿屋の遅めのモーニングを食べる。

昼なのに出来たてのパンを頬張り満足した二人はゆっくりとウァサゴの門まで来ていた。もうソーヤやベレには別れを済ませている。アイツらも今日は闘技場のことで会議があるらしい。結局闘技場の優勝者はソーヤだったらしい。これでソーヤは殿堂入りを果たしこの街の生きる伝説になったそうだ。

ヒナトはまたいつかソーヤにあって戦うという目標が新たに出来ていた。

そんなことを思いながら二人はウァサゴという街から旅に出ていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ