序章6
はっと目覚めるとそこはヨネアさんから貸してもらっていた。一軒家だった。
そこでようやくさっきまで夢を見ていたのだと気づいた。だが、夢は夢でもあれば俺が無くしていた過去の記憶だ。少しづつだが過去の記憶を取り戻してきた。だが大切な記憶は取り戻せていないと何故か思ってしまう。そんなことを考えていると、部屋の扉が開きユズが入ってきた。昨日の事もありまだ気持ちの整理が出来ていない様だった。
「ヒナト、勝手に食材使って朝食作っちゃたけど食べる?」
それでも彼女は少しでも前に進もうと頑張っていた。
「ああ、貰うよ。」
すぐベットから起き上がりリビングに向かう。
食卓の上にはパンとスクランブルエッグがありどれも美味しそうだった。
それを二人で食べ、食休みをして俺はユズにある話をしだした。
「なあユズ、俺はこれからエゴリスの次の街に行こうと思うんだ。」
「そう」
「と言っても目的は魔女を倒すことだ。」
俺は今までの事、夢の事をユズに打ち明けた。
違う世界から来たこと、そこで俺は人体実験の被験者で実験として殺し屋をしていたこと、神に出会いこの世界の魔王を倒せば元の世界に帰ることが出来ることなど。
「なんか、話がでかすぎてよくわからなくなってきたけどそう。とりあえず貴方はこの街から出ていくのね。」
「うん。もうここにはヨネアさんはいない。
この事務所ももう仕事は来ないだろうしね。だからさ」
「私にも一緒に来て欲しいって?」
まさに今俺が言おうとしていたことだった。
「...うん。いいよ、私も魔女を倒したい。それにここの居場所もなくなっちゃしたね。」
「そっか。良かったよ。」
また断れるかもと思ったが今回は成功したようだ。
それからは他愛もない話をした。少しづつユズの笑顔が増えていった。
次の日
俺達はついにこの街から出る。色んな思い出のある街だった。嫌なこともあったけどそれでも俺達は次の街へ進む。この世界の謎と魔王を倒すために。




