序章5
「....」
「お、おいなんで俺を助けたんだよ?」
少年は俺の腕を掴んで離さない。よく見ると少年の目には光が無くなっていた。
「お前目が...」
少年はこちらに焦点を合わせようとしてくる。
だが、一向に焦点は合わなかった。ただ、俺の腕を握ってくる腕だけは確かに力が籠っていた。
少し経つとゆっくりと少年が話し出した。
「まさか、ここで終わるなんて...」
少し口を開けただけで血が吹き出す。
「もう、静かにしとけこれ以上動こうとしたら死んじまうぞ」
俺は自分でも変だと思うくらいに冷静だった。
「おかしいな。気づいたら君を庇っていたんだ。
でも、何故か悪い気はしないや。...多分さっきの奴も奴の使いなんだろうな。」
急に話し出した、少年に戸惑いを感じるがそこは表情には出さず少年の話を聞くことにした。
「.....僕にたった1人の母親がいたんだ。父親は知らない。僕が生まれた時に離婚したとか。」
少しづつ少年は話し出す。
「昔から影は薄く、力もない僕は案の定学校でも視認されずされたとしてもいじめの対象になってたんだ。ただ、どんないじめでも僕は耐えた。家に帰れば母親がいて僕の事を優しく抱きしめてくれたんだ。とても優しい人だった。だけど数年後に母親は死んだ。過労死だった。母親の働いている会社でも僕と同じような扱いを受けてたんだ。あんなに優しい人を殺した奴らを許せるわけがない、気づけば僕は包丁を血で染めていた。」
そんな話をされても困る。なんて反応をしたらいいのか分からない。
それでも少年は話す。そろそろ血が足りなくなるだろう。
「会社の奴ら、学校のやつらを殺しまくった。
あいにく僕には人殺しの才能が会ったみたいで死体は切り刻んで骨すらも燃やした。最高だったよ。でもそこで僕の意識は途切れたのさ僕も自分の体が限界だったことに気づかなかったんだ。そして、ここに来た。そこであの長いフードを来た奴にあったのさ、そこからは分かるだろ?」
そういうと少年は俺から腕を離した。
「...ありがとう僕の希望...あの時君とあってなかったら僕は.....」
最後に少年はよく分からないことをいい死んで行った。力なく倒れた少年のを見て俺は何故か涙が止まらなかった。




