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序章4
「追い詰めたぞ」
ここまで来るまでに時間がかかりすぎた。
肩で息をする程まできていた。
ヒナトは少年に短剣を向け、少しでも動いたらやるという意思を伝える。
ヒナトなりの情けなのだろう。
そんなヒナトを少年は嘲笑っていた。
それを見たヒナトはこのままではいけないと感じ少し話し出す。
「お前は、何かを証明したいって言ってたな。どうせこのままじゃ俺に殺されて終わりだぞ。一体何をしたかったんだ?」
「.....」
「なあ、分かり合えないのか?」
「....」
(ダメか..)
その瞬間だった。
街の角からフードを被った何かがこちらに向かってものすごい勢いで飛んできたのだ。
だが、フードの不意打ちは少年が俺を庇う形で失敗した。
それを見たフード野郎は軽く舌打ちの様なことした後すぐに逃げ出した。
「待て、この野郎!」
怒りに任せてそいつを追いかけようとする俺に
少年は力強く腕を掴んで来た。




