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冒険の書 第1章   作者: 本多 泉那
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序章2

「ヒナト今だ!」

「わかった。」そう言いながら俺はモンスターの背後から短剣を突き刺す。

ただ、刺す場所が少しズレてしまった。

刺された痛みでモンスターが暴れ出す。やりきれなかった。

(くそ、今ので倒せないとかムズすぎるだろ!)

モンスターが自身の鋭い爪でヒナトを殺そうと向かってくる。

(やばい、これは1発食らっちまう!)


「ヒナト!!」

(ダメだ、僕の場所からでは剣が届かない、動け早く動けよ!)

サクの思いとは裏腹にモンスターの爪はヒナトに届きそうだった。


一瞬だった。どこからともなく弓が飛んできてモンスターを頭部に刺さる。モンスターは叫ぶ力もなく倒れた。

「おいおい、あんなモンスターに苦戦してんのか?」

そう言って現れたのは、1人の青年だった。

そして、その後ろから2人ほど現れて来た。1人は最初の青年よりもガタイがよい男性と綺麗な女性たちが現れた。

「助かった、ありがとうな。」

そうヒナトは礼をするが返ってた言葉は

「お前らあんなモンスターに追い込まれるなんて戦闘の才能無いんじゃないの?」と言う思っていた返事ではなかった。

「ちらっと見てたが、そっちの生意気なガキは自分のスキルがわかってるのはいいが力があまりにも無さすぎるだろ、そしてもう1人のお前はなんにも戦えてねぇじゃねぇか。そんなんじゃただ、無駄に人が死ぬだけだそ?」

痛いところを突かれ、ぐぅのねも出ない2人。

完全に落ち込んでしまった2人を見て、相手パーティの女性が声をかける。

「ごめんねぇ、セイヤは思ったことを何も考えないで話しちゃう子なんだ。あまり気にしないでね」

そう言って励ましてくれた女性の後ろではさっきセイヤと言われていた、青年が恥ずかしさのあまり暴れようとしているがもう1人の男性に両腕を捕まれていた。

「セイヤは多分あなた達の事を心配してああ言っちゃったんだと思うの。だから、許してあげてね。」

「いや、確かに俺らもまだ戦い方がよく分かってなかったよ。教えてくれてありがとうな。」

そう言ってヒナトは後ろで肩を組みサクを連れて帰ろうとする。

その時、今まで1回も話さなかった。男性が話し出した。

「サクと言ったな。お前、今剣を使っているようだが別に剣でなくともモンスターと戦うことは出来ることを頭の中に入れとけよ。」

そう言って男性はセイヤを引きずりながら、森に消えていく。ちょっと待ってよ!と言いながら女性もその後に続く。

ヒナトとサクは、2人とも黙ったまま森から出ようとしていた。

「あ、あのさヒナト。」

森の入口まで来た時先程までずっと下を向いていたサクが急に話しかけてきた。

「僕、剣じゃなくて弓で戦ってみようと思うんだ。さっきあの人から言われて気付いたんだ。僕は、剣士に向いてないって。だから、少しでもヒナトの役に立つように弓使いになるよ!」

そう言っていた。サクの目は諦めの色ではなく何かに挑戦している目をしていた。

「そうか、サクがそう決めたなら俺はなんも言わないよ。一緒に頑張ろうぜ」


こうして、サクは後衛で弓をヒナトは前衛で戦うといった構成で戦い始めた。


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