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天才たちは異世界での極振り生活を夢見る※改訂版更新中(あらすじにリンクあります)  作者: 月那
第二部 第四章 クエストで七大強豪国巡り③・武装国家ファイラズア~難関クエストに挑む我らってはたから見たら異質なんだろうな~
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第七十五話 元凶退治1

15分遅れてしまった…。

「まあ、というわけで呪いはサクッと消しといたので後は任せといてください」


「「早ッ…」」


朱夏が説明しながら作業したため無駄な時間取らずに済んだのだが、初めて見る二人はそりゃ吃驚するか。なんてったって魔法系ステータスの高さがやばいもん。そろそろ[知性]と[魔闘]カンストするんじゃないのあなた。


苦笑しながらも口々に朱夏にお礼を言うガルドさんとオルトさんを見ていると…何というか、やっぱりこの世界でも汚いところは汚いんだなと思う。

ステータスとスキル剥奪の恐怖で手前にとどまってるだけで。

何ならモンスターには適応されないんだろうからね。


二人には万が一のために離れてもらって、私たちはその扉をぎぃっと開ける。

全員が入った後、急に扉が音を立てて閉まる。

あー。

これがあるからコマンド形式のRPGにおいて逃げるという選択肢が消えてしまうんだよ。

分かる?

思いっきり鍵でもかかってるでしょこれ。


まあ、そんなことは置いておいて。


薄暗い王座の間にはシャンデリアがあるが今はついていないようだ。

ただ、その中ではっきりと見える王座に座っている人物。

人じゃないけど。


今までのボスモンスターとは違い、巨大ではないが、そこからあふれ出る覇気は一線を凌駕している。気圧されて後ずさりしたくなるような、そんなかんじ。

そして、私たちが来たことを悟ってしまったようだが、その前に一瞬見えていた翼。

魔族のような角。


「おや、またお客人ですか」


血濡れたような黒ずんだ赤色の髪をしているそいつはそんなことを言ってこちらを向く。

瞳孔が割れたように開いていて、その目の色は紅。

装束も血色と黒で統一されている。


最初に、私たちが予想したパターンは二つ。

悪魔デーモン種か、ボスモンスターか。


そして、タキト君が言った「前者なら結構な数、後者なら二、三体いるかいないか」という言葉。


これ、外れだしあたりと言える。


魔王、それは()()の王。

そして、その部下はもちろん悪魔。

歴代、四天王と呼ばれている存在が勇者、並びに人類を苦戦させてきた。

四天王は悪魔(デーモン)種であり、ボスモンスターであるという世界一凶悪と言われるモンスター。

その色は、黒、青、黄、そして、赤。


つまりそういうこと。

こいつは、四天王。

ボスモンスターの頂点だ。


「ふむ…二人ほど隷属が解けましたが、いいでしょう。これが終わったらまたかけなおすまで」


「そうやすやすと終わるやつらに見てると痛い目見るぜ?」


「リュウヤ煽り癖直せ」


煽りにあおったリュウヤ君をタキト君が静める。

女子二人はこの期に及んでまたこれか、といった反応をしている。


ただ、あおった言葉に対して赤が返したのは笑いだった。


「フフッ…とんだマヌケが来たものですね。たかがLv.25,高くて30で私にはむかえると思っているのですか?私はLv.50でさえ一瞬で屠れますよ」


「あ、さいですか」


「ッ!?」


その言葉で怖がるとでも思ったかつらつらと愚論を並べる彼に私は適当に返す。

この世界、レベルが全てじゃない。

ステータスの振り方とスキルが最重要事項だ。


というか、こいつさらっと重要な情報を吐いた。


何で教えてもないのにレベルがわかるんだよ。

つまりよ。

鑑定系のスキル存在するってことじゃないか!


{朱夏…}


{あいよ}


{死んでもスキルコピって}


{任せろ}


目標がそれになったところで私はちょっと聞いてみる。


「屍になる前に名前くらいは聞いてやるよ。四天王の赤さん、名前は何と?」


我、リュウヤ君に何も言えんな。

すると若干イラついたように舌打ちをして、彼はこたえた。

お前三下の性格してるな。


「良いでしょう。冥土の土産に持っていきなさい。私の名はロシュート。一瞬であの世に送って差し上げます」


瞬間、彼は真っ先にこちらに突っ込んでくる。

行先は…タリィさんか。


余談だが、私たちは全員Lv.25になったので魔導書の第二段階を開放した。新たなスキルと、新たな属性耐性を手に入れた。

その中に、[霧無効][幻無効][夢無効][精神無効]というのがある。

無効はしているが、一応その術にかかった想定のモノは見ることが出来る。


タリィさんは動いていないように見えて、実際のところ幻で幻覚を作ってからいると見せているところにトラップを仕掛けている。

これが彼女の戦闘スタイル。


実際のところそこだけではなく走り回って様々な場所にトラップを仕掛けている。

味方には当たり判定がないようなので、動きを邪魔されることはない。


思惑通り、ロシュートはトラップのある場所に突っ込む。

氷人はそれを見て[冷風]をまとわせた剣で後ろから切りかかる。


「!?」


トラップに引っかかり、両足に爆裂魔法が炸裂する。

そのダメージにうろたえている間に氷人が背中を袈裟斬りにする。


追撃を恐れ、ロシュートは飛び上がって天井に移動する、が。

直後周辺を大量の火と水の球が通り過ぎていく。

それを器用に避けながら彼は攻撃らしい攻撃を始める。


「『吸収魔眼(ドレイマアイ)』『獄炎焦土』」


「っ!!」


急激に体が重くなると同時にあたりを地獄の炎が走る。

ガルメラさんが使っていたような魔眼…。

体力を吸うタイプか?

どっちにしろ厄介だ。

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