第七十二話 上陸!
二日ぶり投稿!
ファイラズアに到着しました。約30分停泊します。
アナウンスが聞こえたのでいまだに騒いでいる奴らにお知らせする。
「着いたよー?いまだに武器談議で盛り上がってる馬鹿たちー」
「誰が馬鹿だ!」
「お前だよ朱夏」
「あ、アハハ…」
鋭いツッコミを入れるとタキト君が苦笑いした。
こういうところがなァ…ガルメラさんに似てるんだよな。
魔族ってみんなこんななのかな?
マントつけたりしてるあたり。
とりあえず疑問に思ったことはどっかに放っておいて下船する。
まあ魔族っつってもタキト君はクォーターだしね。
角ないし。
ただ、仮に角があった場合どんなのが生えるんだろうと変な事考えてる自分がいる。
え、だって気になるじゃん。
あれだよ。
周りの人にケモミミつけるならどの動物かなと同じようなもんだよ。
朱夏と氷人は確定で猫だけど。
下船すると堅牢そうな高い壁と甲冑を着たいかにもな兵士さんが目に入る。
マジで武装国家だねって感じだ。
ただ、各国市街地までは遠いので魔法陣移動は常だ。
この国でも線の一本一本が見えないレベルの複雑な魔法陣が描かれている。
これ書ける人…やっぱ貴重だよね。
いまだにテレポートって無属性…?と思うんだけど、パネル見てたらお約束の超便利機能を発見してしまった。
その名もスキル一覧!
どこにでもありそう~。
皆様これ使わないの?
んで、検索してみればなんとなんと、テレポートは立体属性&無属性じゃありませんか!
いまだに無属性入ってるのは何なの…。
試しにタキト君に“テレポートって属性何なの”って聞いてみたらなんか…。
何言ってるんだろうこの人みたいな顔が一瞬見えた後に
「無属性ですよ」
と教えてくれた。
つまりあれか。
わかって“無い”属性は全部無属性表記されるってことか。
はぁ~~~…。
まだ属性網羅しきれてないのかよ…。
何でや…。
まあ、教えてくれてありがとと返せばいつもの笑顔でどういたしましてと返って来た。
君ほんとうにいい子だね。
時々心の声が聞こえるのが玉にキズだけど。
なんかね、わかっちゃうときがある。
例えば好きな食べ物は?と聞いたとき。
「(ガルメラさん同様にパフェが好きなんですけどちょっと恥ずかしいので)甘いものです」
と返って来た。
何故かカッコの中?言わずにとどめてる部分がわかるんだ。
…。
てかガルメラさんってパフェ好きなんだね。
初めて知ったし、なにそれ可愛いって思った。
確かに見た目かわいい系男子だしまあまあ髪が長いし背も低いけど…。
好みまで女子とか可愛すぎだろ。
わざとわかるようにしてんのか知らないけど…。
そう言うのも君のいいところだね。
大体見える内容が可愛い。
「(蒼桜さんがなんか変な顔してる…)あ、ギルド集会所行きましょうか。情報を貰えるかもしれません」
関係ないのまで見え始めたね。
変な顔してたんならごめんよ。
「‥‥」
タリィさんがこくこくとうなずいている。
四季神メンツは街の風景についてあーだこーだ話している。
ファイラズアは道の舗装や家も堅牢な感じに見える。
城も質素ではあるが城壁が何重にも重なっている。
軍旗がたくさんつるされ、はためいていて、城の周りには堀。
城の周りだけでなく、住宅街も何層かに分けて堀がある。
橋が二、三か所にあるが、いずれも狭いものだ。
この層は外側の畑から続いていて、少しでも敵を足止めすることが出来る。
その間にこの狭い橋を大量の住民が渡り、王城に避難するのだろう。
そんなこと考えてたらギルド集会所についたんだけども、何人か兵士の方がいらっしゃる。
兵士の人も冒険者登録したり…は流石にしないか。
とりあえず情報が貼ってある掲示板と呼び出し系のお知らせが貼ってあるボードを見に行く。
情報としては、正直言って何もない。
無いんだよね。
マジで。
だからここに来る前にズイカで聞いた五体満足で死体が返ってこないことが多いっていうのと生存者数ゼロという情報しかないわけで。
まあ生存者いないからこうなってるんだけども。
呼び出し系は…。
「ファイラズア王の護衛クエストを受けたギルドは待機している兵士に声をかけること…あ、これね」
兵士さんは私たち待ちだったわけだ。
に、しても…。
甲冑の兜を暑いのか脱いでいる彼らの顔は…なんというか。
青白いって言ったらわかるかなー。
吸血鬼とかそういう感じ。
悪霊にでも取りつかれてるんとちゃいますか。
鑑定系スキルがこの世界根こそぎないから見れないのがあれですけど。
「すみませーん」
「‥‥」
「すみませーん。自分の世界から帰ってきてくださいー」
ちょっとふざけた感じで声をかけたら後ろから四季神メンツの軽蔑の目線と零メンツの呆れと諦めを足して二で割った感じの目線を向けられた。
解せぬ。
「…お、すまんな嬢ちゃん。何用だい?」
いい感じのおっちゃんだわー。
顔面偏差値高いこの世界で初めて見た普通顔。
安心するねぇ。
「国王様の護衛を承ったギルドのメンバーです」
「…なるほど。嬢ちゃん相当強いな」
そんなことはないと思うぜおっちゃん。
というか分かるのかな。
まあ、殺気なんてものにさらされたことのない私たちが勇者様強いって即分かったのと同じもんか。
慣れてきたらなんとなくわかるのかな。
「んじゃ、案内するぜ…オイ行くぞオルト」
「んん…なんすか先輩。もう少し寝かせてくれたって」
「置いていくぞ」
オルトと呼ばれた後輩さん(顔面偏差値普通)は眠そうに欠伸している。
そういえばずっと寝てたなこの人。
「ガルド先輩!後輩置いていくなんてどんな神経してるんですか!」
あ、この人ガルドさんっていうんだ。
覚えとこ。
「軽くこの国の説明しながら行ってやるからしっかり聞けよ」
ニカッと笑ったガルドさんは私たちを連れて王城に向かって歩き出した。
つかオルトさんは普通に無視なのね…。
まあ寝るのが悪いから仕方ないけどな。




