第六十一話 クラーケンvs四季神
昨日はこの話を間違えて投稿してしまい申し訳ありませんでした。
お詫びになるかは分かりませんが、本日は二話同時投稿です。
三時、船に乗り込むと結構後ろからひそひそ話が聞こえる。
皆様お分かり、勇者様いるなら勇者様に任せればいいんじゃねっていう話。
ハイ勝手にやっててくださ~い。
こちとらクエストで来てるんですよ。
そういうのやめてくれませんかね。
ガキだからってなめんなよ。
って言ったら大概負けるのでやめやめ。
今は三時半くらい?
そろそろディア湖の中心に来ている。
情報によればディア湖中心でクラーケンは出没するらしい。
そこに近づくにつれて少しずつピリピリとした空気があたりを包む。
その中でも勇者様は平然と立っているけれど。
私達はそれぞれの魔法の展開を始める。
それを見た船員の皆さんが息をのむ音がしたけど、気にしない。
下から、来る。
ザバアッと轟音が響き、海面が大きく盛り上がった後、船の上に大粒の雨粒を降らせる。
そこには巨大な白の塊、クラーケンが顔を出していた。
即座に戦闘を開始する。
立体属性スキル[無色床]を使い、見えない足場を蹴ってクラーケンの頭部に瞬時に移動する。
[桜]を三連で叩きこんだ後、[生空弾]を大量に叩き込む。
最近エネルギー消費を抑えられるようになってきたので大量に使ってもエネルギー切れは少なくなってきた。
「『石鹼玉』!!」
大量の泡がクラーケンの目元で破裂する。
目くらましと同時に破裂した時の衝撃でもダメージを与えることが出来る。
下で仲間たちを襲っていた触手のAIMが急激に下がる。
その隙に全員が準備していた魔法を叩きこむ。
その中、金央はインベントリから何かを取り出してクラーケンに投げつける。
「はいっ!?爆弾!?」
「イエス☆雷属性付与っといたからよろしく!」
そう言われたのでとっさに避ける。
爆弾はきれいにクラーケンの身体にあたって爆発し、その体に穴をあける。
だが、すぐに傷口がふさがった。
「回復スキル持ちか~先は長そう」
そうは言ってもだいぶ削れたんじゃないかと思うが。
「『雹』」
朱夏のスキルがクラーケンに直撃する。
雹は基本的に小豆ぐらいの大きさだが、流石魔法攻撃力極振り野郎と言ったところか、巨大な氷の塊がクラーケンにぶち当たっては湖の上に消えていく。
流石ボスモンスター。多分ディウラよりも強い。
なんてったって推奨レベル50よ。
氷人がクラーケンの触手の上を伝って本体に攻撃を叩きこむ。
[冷風]はことあるごとに使っている。
そのたび傷口が凍り付き、追加のダメージを与えている。
金央も[熱誘導]を使ってそのダメージ加算を助けている。
私は切り札とでもいうべき技を使う。
「『空間切断』」
私が切った空はそのまま裂けていく。
それはクラーケンの身体にも及び、次の瞬間には鮮血が海を赤く染めていた。
空間ごと切ったんだから防御力なんて貫通するよ。
ただ、これでも倒れないのはやっぱり回復スキルが邪魔してくるからなんだよね。
「あーちゃんそのスキルずるい!」
「後であんたも覚えればいいでしょ!今は集中して!」
朱夏がふくれっ面してきたのでとりあえず返事しておいた。
今はそれどころじゃないんだっつーの。
「…『毒呪蝶』」
氷人の剣から無数の黒に近い紫の蝶があふれる。
妖艶だが、触ったら間違いなくやばい。
だって名前にご丁寧に毒と呪いって書いてるんだよ!?
受けたいと思う奴は自殺志望者。
今なら楽に一瞬で死ねるキャンペーンやってます。
いかんいかん。
自殺志望者募ってる場合じゃない。
私達が死ぬ。
クラーケンの身体には大量の紫色の斑点がついている。
そして、じわじわと体に穴が開いていく。
至近距離で見るとグロいな。
よし、見なかったことにしよう。
追加で秋白が雷属性の魔法を付与した矢で攻撃する。
それは持ち前のスピードでクラーケンの身体に風穴を開ける。
血液でいっぱいの穴の向こうには綺麗な湖の風景。
温度差で吐きそうだ~。
どんだけ破壊力異常なんだか。
私はその傷口に[桜]を放ち、[朧月]を付与した風牙を振り下ろす。
豆腐レベルで軽く切れたことに驚きながらも氷人にラストは任せることにする。
「『氷津波』!」
剣から水と氷が吹き出し、それをそのまま薙ぐようにしてクラーケンにあてる。
後ろから相性の悪い属性だとか何とか野次が聞こえるが、うちの火力特化をなめないでほしい。
その水と氷はATKの影響を受け、クラーケンの胴体を真っ二つにしてその体を闇に返した。
黒のエフェクト共にその巨体が消え、船の上にはクラーケンがドロップした宝箱が鎮座するだけとなった。
唖然としている船員の皆様とにやりと笑っている勇者様は放っておいて宝箱を開けに行く。
今回の宝箱の中には残念ながら魔導書はなかったけれど、大量の資金と素材、そして装飾品が入っていた。武器とか入ってないんだよな~…。入ってたらいいのに。
そんなこんなで二回目のボスモンスターも特に危なげなく討伐成功したのだった。




